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Dynamics 365 Business Central ODBC Driver は、ODBC 接続をサポートするさまざまなアプリケーションからDynamics 365 Business Central データへの接続を実現するパワフルなツールです。

標準のODBC ドライバーインターフェースを使用して、データベースのようにDynamics 365 Business Central にアクセスし、Items、Sales Orders、Purchase Orders などの読み、書き、更新を実行できます。

Dynamics 365 Business Central データにSQL Server のリンクサーバーとして接続する方法

ODBC Driver のSQL Gateway 機能を使ってDynamics 365 Business Central のリンクサーバーをセットアップ。

兵藤朋代
コンテンツスペシャリスト

最終更新日:2023-09-07
d365businesscentral ロゴ

CData

odbc ロゴ画像
SQL Server ロゴ

こんにちは!ドライバー周りのヘルプドキュメントを担当している兵藤です。

本記事では、SQL Server のTDS Remoting 機能を使ってDynamics 365 Business Central のリンクサーバーをセットアップする方法をご紹介します。リンクサーバーの利用には、CData ODBC ドライバに同梱されているSQL Gateway を使用します。 SQL Server のインターフェースでDynamics 365 Business Central への読み書き双方向のアクセスが可能になります。

Dynamics 365 Business Central リンクサーバー利用シナリオ

  • SQL Server に接続しているアプリケーションでDynamics 365 Business Central データを利用したいがデータ接続を増やしたくない
  • Dynamics 365 Business Central データをSQL Server のデータや他のリンクサーバーのデータをJOIN などして使いたい
  • 利用したいミドルウェア・BI ツールなどにODBC やJDBC の汎用のインターフェースがないが、SQL Server には接続できる

Dynamics 365 Business Central DSN の設定

まずは、本記事右側のサイドバーからD365BusinessCentral ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。ODBC ドライバーのインストール完了時にODBC DSN 設定画面が立ち上がります。または、Microsoft ODBC データソースアドミニストレーターを使ってDSN を作成および設定できます。

Dynamics 365 Business Central 接続プロパティの取得・設定方法

Dynamics 365 Business Central への認証には、User およびAccessKey プロパティが必要です。

データに接続するには、OrganizationUrl を指定します。OrganizationUrl は、 http://businesscentral.dynamics.com/abc123/ などのBusiness Central アカウントへのエンドポインであるか、Web サービスのルートを参照する必要があります。OrganizationUrl を指定する方法 および利用可能なエンドポイントについての詳細は、Business Central エンドポイント を参照してください。組織内に複数の会社がある場合は、どの会社に接続するかを特定するためにCompany を指定する必要があります。 会社が1つだけの場合は、Company を指定する必要はありません。

Dynamics 365 Business Central に認証するには、User およびAccessKey 接続プロパティを指定します。Microsoft では、これらをテストおよび開発目的で推奨します。ただし、運用環境での使用は推奨していません。User およびAccessKey の値を取得するには、Dynamics 365 Business Central の「ユーザー」ページに移動して「編集」をクリックします。User Name および Web Service Access Key の値は、User およびPassword 接続文字列プロパティとして入力する値です。User Name はE メールアドレス ではありません。短縮されたユーザー名です。

Microsoft では、OAuth 認証を使用する本番ユースケースを推奨します。詳細については、ヘルプドキュメントの「OAuth 認証の使用」を参照してください。

SQL Gateway でのDynamics 365 Business Central ODBC DSN を設定

CData ODBC ドライバにはSQL Gateway が同梱されています。このSQL Gateway に、Dynamics 365 Business Central ODBC Driver をサービスとして設定します。

  1. 「スタート」画面から「SQL Gateway」を起動します。青い「C」のSQL Gateway ロゴが右下のインジケータに表示されます。 アプリケーションコンソールが開かない場合には、SQL Gateway アイコンを右クリックして、「Open Application」をクリックしてください。
  2. アプリケーションコンソールの「Service」タブを開いて、「Add」をクリックして、新しいODBC データソースを設定します。
  3. Dynamics 365 Business Central ODBC の設定を行います。
    Service Name]:任意
    リモーティングDB 選択:SQL Server を選択
    Data Source:ドロップダウンでCData Dynamics 365 Business Central Source Sys を選択
    Port:使用していないポートを選択
    Setting ODBC Driver
  4. 次に「Users」タブ→「Add」からユーザーを登録します。
    ユーザー毎にFull アクセスか、Readonly か、None の権限を選択できます。
    複数のODBC データソースがある場合には、データソース毎に権限の設定が可能です。
    User setting
    「OK」を押して、ユーザー登録を完了します。 その後「Save Changes」で設定を保存します。
  5. SQL Gateway の「Service」タブで「Start」ボタンを押して、サービスを起動します。サービスの左側の〇が緑色になれば、サービスは起動中です。

SQL Server でDynamics 365 Business Central リンクサーバーを設定

SQL Gateway 側でサービスの設定が終わったら、SQL Server 側でDynamics 365 Business Central サービスをリンクサーバーとして使う設定をしましょう。

  1. SQL Server Management Studio (SSMS) を開きます。
    オブジェクトエクスプローラーの「サーバーオブジェクト」で「リンクサーバー」を右クリックして、「新しいリンクサーバー」をクリックします。
  2. 新しいリンクサーバーの設定画面の「全般」で、以下を入力します。
    サーバー種類:その他データソース
    プロバイダー:SQL Server Native _Client 11.0
    データソース:この例の場合、localhost, 1433 を入力
    カタログ:ODBC DSN 名を入力
    Linked Server setting
  3. また、「セキュリティ」では、「このセキュリティコンテキスト」を選択して、リモートログインにSQL Gateway にユーザー設定したUser 名とPassword を入力します。

これで、リンクサーバーの設定は終わりなので、「OK」を押して設定を保存します。

SSMS でデータを見てみる

SSMS のオブジェクトエクスプローラーのリンクサーバー下にDynamics 365 Business Central のリンクサーバーが作成され、「テーブル」下にDynamics 365 Business Central のデータがアプリ単位でテーブルが生成されます。
新しいクエリを選択し、Dynamics 365 Business Central データを取得してみます。

SELECT * from リンクサーバー名.CData Dynamics 365 Business Central Source Sys(ODBC DSN 名).Dynamics 365 Business Central.テーブル名

このように、API のリクエストではなく通常のSQL 構文でデータを扱うことが可能になっています

Visual Studio からDynamics 365 Business Central リンクサーバーを使う

Visual Studio のサーバーエクスプローラーの「データ接続」を右クリックし、「接続の追加」をクリックして、データソースの選択画面を開きます。 データソースの選択画面でデータソースを「Microsoft SQL Server 」に選択して、「続行」を押します。

「接続の追加」画面で、以下を入力します。
サーバー名:SQL Server のサーバー名
認証:任意の認証方式
データベース名の選択または入力:※master など
※リンクサーバーを直接データベース名として入力することはできないようです。なので上位のデータベース名で設定しておきます。

リンクサーバー設定

「テスト接続」をして大丈夫であれば、「OK」を押して設定を完了させます。

「新しいクエリ」で、SQL でSELECT 文を書いてデータを取得してみます。

SELECT * from リンクサーバー名.CData Dynamics 365 Business Central Source Sys(ODBC DSN 名).Dynamics 365 Business Central.テーブル名

このように、通常のSQL Server のリンクサーバーと同じようにVisual Studio 内Dynamics 365 Business Central データを扱うことが可能になります。 他のIDE でもSQL Server にアクセスする方法でDynamics 365 Business Central データにSQL でアクセスが可能になります。
複数データソースのJOIN などを行う場合には大変便利です。

おわりに

このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをSQL Server に連携できます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。

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