iPaaS といってもいろいろな種類があるので分類してみよう~レシピ型、ETL/ELT、EAI、ESB~

by Jonathan Hikita | 2020年01月10日

iPaaS が話題です。面倒なデータ連携(特にクラウド連携)がノーコードでできて、しかも環境を構築せずにクラウドサービスとして使えるなんて! これはトレンドになるのも当然です。

弊社CData は、クラウドデータ連携の部品を取り扱っているので、「iPaaS をやるために」、「iPaaS っぽい感じで」というお話を伺います。しかしどうやらiPaaS という言葉で思い描くものは大きく異なる気がします。この記事では、iPaaS というワードで誤解が生じないようにカテゴリに分類してみました。

iPaaS といっても得意なこと、苦手なこと、価格感などいろいろな違いがあります。ユーザーの方は「何をやりたいか?」のイメージを持って適切なiPaaS を選ぶことが重要です。またSaaS ベンダーで、これからiPaaS との協業を考えたり、自社でiPaaS 事業を始められる方は、ユースケースや価格感を外さないようにターゲティングするべきです。

iPaaS とは:

ガートナーによると、iPaaS の定義は以下です:

Integration Platform As A Service (IPaaS)

Integration Platform as a Service (iPaaS) is a suite of cloud services enabling development, execution and governance of integration flows connecting any combination of on premises and cloud-based processes, services, applications and data within individual or across multiple organizations.
(訳)
サービスとしての連携プラットフォーム(iPaaS)
iPaaS とは、一連のクラウドサービスの集合で、企業内、もしくは複数の企業をまたいだオンプレミスおよびクラウドのプロセス、サービス、アプリケーションおよびデータのあらゆる組合せを接続する連携フローの開発、実行および管理を可能にするもの。

難しいですが、クラウドを含むデータ連携を行うことができるクラウドサービスです。

iPaaS を分類してみよう

この記事では、iPaaS を「大量データのバルク処理を行うものとレコードひとつづつ処理するPoint-to-Point のもの」という軸と、「連携が定型のものとカスタムマッピングできるもの」という2つの軸でカテゴリ分けをしてみました。

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iPaaS のカテゴリー

事前にお断りしますが、それぞれにサービスは機能をどんどん強化しているので必ずしもこのカテゴリーに明確に分かれているわけではありません。ETL やEAI といった用語はそれぞれベンダーさんの使い方もさまざまです。この記事では、中心となる機能が何を得意としているか、というレベルでとらえてください。

1. レシピ型

Zapier やIFTTT のような定型の処理をイベントドリブンで連携するサービスです。レシピやカードといった形で提携の処理が決まっており、ソフトウェアエンジニアなどのデータ連携の専門的な知識を持っていないユーザーが簡単に利用できます。

Email、タスク管理、カレンダー、SNS、ストレージなどの定型の連携に大変向いています。価格も無償枠があったり、低価格なものが多いです。

日本でもAnyflow が資金調達をするなど注目されています。

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2. クラウドETL/ELT

ETL/ELT は、データレイクやデータウエアハウス(DWH)に様々なデータをローディングするものです。バッチ指向で大量のデータを一括でデータベースに効率的に登録する場合に利用します。特に現在はオンプレDB 以外にも複数のSaaS やセンサーデータなどを扱う企業が増え、データ種類、データ量、データの複雑さが増しています。Amazon Redshift、Google BigQuery やクラウドDB にデータをローディングするケースがよくみられます。データパイプラインと呼ばれることもあります。

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AWS Glue

日本でもオープンソースのEmbulk をベースにしたTrocco というサービスが出てきています。

クラウドEAI

このカテゴリは、日本での「データ連携ツール」と言われているツールのサービス化されたものが当てはまります。Informatica やDataSpider のクラウド版です。上記のETL とひとくくりにETL と呼ばれることも多いです。データローダーとしてETL との差は、レコードに対する分岐処理、ロジック、細かなマッピングなど多様かつ高機能な処理が可能な点です。All in One でほぼすべてのニーズに応えられるツールです。

その分価格は他のサービスよりも高くなります。

クラウドESB

ESB はEnterprise Service Bus の略で、SOA(サービス指向アーキテクチャ)を実現するためのツールで、バスを介して各種データ・サービスに疎結合でアクセスします。SaaS、DBのみならずEDI などメッセージングでの処理を分散型で効率的に処理できるようになっています。

CData は、iPaaS ベンダーをサポートします。

CData では、iPaaS ベンダーをサポートするために多様な製品を用意しています。それぞれの製品が管理API を備えており、iPaaS ベンダー様のバックエンドとして利用できます。また、ホワイトレーベルにも対応しています。

今後iPaaS の機能強化・アダプタ拡充を検討される場合、もしくは新しくiPaaS 事業を始められる場合には是非、CData の製品をご検討ください。

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