
こんにちは。CData Software Japan の色川です。
先日、CData 製品として統合されて以来、初のメジャーアップデートとなる「CData Virtuality 25」がリリースされました。
CData 製品ファミリーとしてバージョン体系を「25(2025)」に標準化した今回の「CData Virtuality 25」は、Virtuality を構成する基盤コンポーネント群が大幅に刷新され、メジャーアップデートに相応しくパフォーマンスとセキュリティ、ユーザビリティのそれぞれが大きくアップデートされたリリースになっています。
この記事では、メジャーアップデートされた「CData Virtuality 25」の主なポイントについてご紹介します。
CData Virtuality "25"
CData Virtuality は、CData Connectivity Platform でLive Data Access にカテゴライズされる製品です。データ仮想化製品であるCData Virtuality は、CData が誇る業界最多級の接続技術による300 を超える豊富なデータソースへのLive Data Access を実現し、多様なデータソースに存在するデータに対して組織全体での共通理解を持てるようにするEnterprise Semantic Layer を提供します。

昨年、CData 製品として統合されて以来、初のメジャーアップデートとなる今回のタイミングでVirtuality のバージョン体系も「25(2025)」に標準化されました。CData 製品ファミリーにあわせてバージョン体系が標準化されたことで、CData 製品群全体の中での機能強化やロードマップなどがよりスムーズに把握いただきやすくなりました。
メジャーアップデートされた「CData Virtuality 25」の日本語版ヘルプドキュメントはヘルプセンターからご利用いただけます。

Virtuality を構成する基盤コンポーネントの刷新
今回のメジャーアップデートでは、Virtuality Server のプラットフォームランタイムがJava 17 LTS にアップグレードされました。

ランタイムのアップグレードによって、Virtuality Server は最新の言語機能や強力な型安全の活用が可能となり、従来よりさらに優れたパフォーマンスとベースラインセキュリティで運用することができるようになっています。
またJava ランタイムのアップグレードとともに、WildFly(JBoss Application Server)も最新のバージョンがサポートされました。Virtuality Server の重要なコンポーネントであるWildFly のアップデートにより、Jakarta EE 標準(Java EE 標準)への高い整合性と長期的な運用安定性が保証され、長く安心して利用できるリリースになっています。
これらの基盤コンポーネントがアップデートされたVirtuality は、さまざまなコンテナプラットフォーム上での運用互換性も向上し、より構成しやすく、運用しやすいデータ仮想化製品へと進化しています。
超並列処理(MPP)エンジンの強化
CData Virtuality では、分散クエリエンジンであるTrino を組み込んでおり、大規模な分析ワークロードを実現する超並列処理(MPP、Massively Parallel Processing)をサポートしています。CData Virtuality 25 では、この超並列処理(MPP)エンジンがさらに進化し、安定性とスケーラビリティが強化されました。

Virtuality の超並列処理(MPP)エンジンは、Amazon S3 やAzure Blob Storage、Google Cloud Storage といったBLOB ストレージコンテナに保存された大規模なデータセットをクエリする際のパフォーマンス向上に役立ちます。これらをデータソースとしたクエリにおいて、Virtuality のMPP エンジンは効率的な分散クエリ実行を提供し、大規模なデータセットでのクエリパフォーマンスを大幅に向上させます。
Virtuality の超並列処理(MPP)エンジンは、Apache Iceberg やDelta Lake、Hive といった複数のデータストレージソリューションを横断してクエリを実行することが可能です。Amazon S3 やADLS(Azure Data Lake Storage)、GCS(Google Cloud Storage)、HDFS(Hadoop Distributed File System)といったストレージサービス(ファイルシステム)をサポートし、Parquet やAvro、ORC といったファイル形式に対応しています。
CData Virtuality では超並列処理(MPP)エンジンにより、データレイクハウスアーキテクチャとの柔軟な統合を可能にし、データがクラウド、オンプレミス、ハイブリッド環境のいずれにあっても、大規模な分析ワークロードのパフォーマンスの最適化をサポートします。
CData Virtuality の「超並列処理(MPP)エンジンの概要」や「Amazon S3 とPostgreSQL での結合クエリの実行」については動画でもご紹介していますのでぜひごらんください。
Web UI(Virtuality Web インターフェース)のユーザビリティ向上
今回のメジャーアップデートでは、進化したVirtuality Server を操作・運用するためのWeb UI(Virtuality Web インターフェース)も、分かりやすさと使いやすさを中心にユーザビリティが大きく向上しています。

メニューのナビゲーション構造はよりシンプルで分かりやすくアップデートされており、特に「Connections」では、従来まで分かれていたデータソース(Sources)とデータウェアハウス(Data Warehouses)に関するUI が統合され、よりシンプルなUI で構成の編集や確認・監視のプロセスを実現できるように進化しています。
新しい「Connection」を追加構成するときはデータソースのジャンル(カテゴリ)から絞り込めるようにもなっており、Virtuality の豊富な接続性をサクサクとしたUI で活用できるようアップデートされています。



より分かりやすく&使いやすくなったVirtuality のWeb UI は、多様なデータ統合シナリオの実現に着手するためのオンボーディング時間を短縮し、複雑なデータパイプラインの管理をより効率的に実現します。
BigQuery サポートの強化
フルマネージドなデータウェアハウスとして人気の高いGoogle Cloud Platform のBigQuery は、Virtuality で仮想統合するデータソースとしてのみでなく、Virtuality のAnalytical Storage(分析ストレージ)としても利用いただけます。
CData Virtuality 25 ではBigQuery を分析ストレージとして構成する際にパーティショニングが利用可能になり、クエリプランの最適化やスキャンコストの削減が実現されました。この改善により、BigQuery のネイティブ機能を活用して、クエリ性能の向上とコスト効率の良い運用が可能になります。特に、大量データを扱う分析シナリオにおいて有効です。
まとめ
この記事では、メジャーアップデートされた「CData Virtuality 25」の主なポイントについてご紹介しました。
メジャーアップデートされた「CData Virtuality 25」では、この記事で取り上げたポイント以外にも多くの機能強化・機能改善が施されています。詳しいアップデート内容に関心のある方は、こちらのポストも参考にしてください。「データの仮想統合への取組み」や「パフォーマンスを含めた現実的なデータ仮想化」に関心を持たれている方は、より進化した「CData Virtuality 25」をぜひ試してみてください。
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