CData から、あたらしくCData Drivers for Salesforce Data Cloud がリリースされます。これは、Salesforce が提供するデータプラットフォームであるSalesforce Data Cloud のデータを外部ツールからシームレスに使えるようにするコネクタです。この記事では、マイクロソフトのPower BI からSalesforce Data Cloud のデータを使う方法を説明します。
Salesforce Data Cloud とは?
Salesforce Data Cloud は、セールスフォース社が提供するプラットフォームで、Salesforce プラットフォーム内だけでなく、外部SaaS やデータベースからのデータを統合し分析利用が可能なプラットフォームです。CDP というとマーケティングをメインなイメージでしたが、Salesforce Data Cloud は、マーケティングのみでなく、CRM、顧客とのサポートなどのタッチポイントなどゼロETL で接続でき、包括的に顧客データを参照することができるようになります。Customer 360 という形で提唱されているものです。
Salesforce Data Cloud で統合されたデータを使って、Salesforce などのツールで効果的なアクションを起こすことが可能ですし、ツール内に高度なレポーティング、ダッシュボード機能があります。今回は、外部のクエリツール、BI ツールなどからデータを利用したいケースということで、Power BI からの利用を試してみます。
CData Drivers for Salesforce Data Cloud
Salesforce Data Cloud は、API を通じて外部からデータを連携利用することが可能です。とはいえ、API での接続には技術的なハードルがあるので、CData では、Salesforce Data Cloud とPower BI やQlik などのBI ツールをシームレスに接続するコネクタシリーズ『CData Drivers for Salesforce Data Cloud』を提供します。
Editions と主要な対応ツール:
- JDBC Driver: DBeaver、MicroStrategy、Dataiku、Sisense、Yellowfin など
- ODBC Driver:Qlik、Alteryx、MS Access、SAP BusinessObjects、SAS、A5 SQL、SQL Server Linked-Server など
- ADO.NET Data Provider:SSAS、.NET アプリケーション、
- Excel Add-in
- Power BI Connector
- CData Sync、Connect Cloud 製品でも近く利用可能になります
機能:
- Salesforce Data Cloud へのリアルタイムデータアクセス
- Windows、MacOS、Linux の各ODBC をサポート
- パワフルなSQL-92 ベースのアクセス
- 組み込みOAuth、アプリを作成するOAuth、OAuth のPassword Grant, Client Grant, PKCE、JWT など多様な認証サポート
- 200種類以上のBI、アナリティクス、レポーティング、AI、データ連携ツールから利用可能
データモデル
Salesforce Data Cloud の以下のデータがコネクタで利用可能です。
- CalculatedInsights: Data Cloud 内で計算されたマルチディメンションのメトリックス。
- DataGraphs:Data Model Object からマテリアライズされたデータビュー。
- DataLakeObjects:Data Cloud にインポートされたデータ。
- DataModelObjects:Stream、Insight、他のソースからのデータがハーモナイズされたオブジェクト。
CData Power BI Connector for Salesforce Data Cloud
この例では、Power BI 向けのこちらのCData コネクタによって、Power BI からノーコードで直接Salesforce Data Cloud のデータを取得して分析利用を始める方法を説明します。Power BI Desktop からのSalesforce Data Cloud へのアクセス、インポート/ダイレクトクエリの双方に対応、Power BI Online へのパブリッシュ、オンプレミスゲートウェイを通じた自動更新も可能です。
CData Power BI Connector のインストール
CData Power BI Connector for Salesforce Data Cloud をPower BI Desktop が稼働するマシン上にインストールします。
ダウンロードURL:
Salesforce Data Cloud への接続
インストールしたPower BI Connector のDSN 設定画面で、Salesforce Data Cloud にアクセスします。組み込OAuth がサポートされており、OAuth に認証スキームを設定し、「接続テスト」をクリックすると、ブラウザが立ち上がるので、Power BI Connector からの接続を許可してください。
ブラウザで許可。Salesforce Data Cloud にログインしてください。
OK がでたら、DSN 設定画面に戻り、接続を完了します。
Data Souce Name(DSN)名を後で使うので、コピーしておいてください。これで、Power BI Connector とSalesforce Data Cloud の接続が完了です。
Power BI から実際にSalesforce Data Cloud に接続しよう
Power BI を開きます。
データ取得で、CData Salesforce Data Cloud (Custom) がコネクタとして表示されています。すごい~。これを選択して、Connect。
次に、Data Source Name を入力。"CData PBI SalesforceDataClo~" がデフォルトです。
Import / DirectQuery のモードを選択します。ここではImport モードを選択しました。
Import でテーブル全体のデータ量が大きい場合には、カスタムSQL を書くことも可能です。
これで、CData のコネクタ経由でPower BI に接続したSalesforce Data Cloud のテーブルリストが表示されます。サンプルデータも表示できます。Power BI で使うデータを選んで進みます。
これで、Power BI レポートのデータセットとして、Salesforce Data Cloud のデータが利用可能になりました。
あとは、Power BI で自在にSalesforce Data Cloud のデータを分析、ビジュアライズしていただけます。データのリフレッシュや、Power BI Online への発行も通常のCSV やRDB データソースと同じように行っていただくことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか? CData Drivers を使うと、このように簡単・ノーコードでBI ツールからSalesforce Data Cloud データにアクセスすることができます。ぜひ、お試しください。
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