EC サイト構築ができる「Shopify」上の注文データをSQL Server にレプリケートしてPower BI で可視化する方法:CData Sync

by 對馬陽子 | 2022年11月21日

こんにちは。マーケティング担当の對馬です。

皆さんは何か欲しいものを買うとき、どのように購入していますか?直接お店に行きますか?それともネットで検索しますか?私はいつでもどこでも商品を検討・購入できるため、もっぱらネットショップで購入する機会が多くなりました。

ネットショップでは、店舗運営とは異なるため店休を設ける必要がなく、深夜帯でもユーザーが商品を検討・購入できるメリットがあります。ネットでは、同時に他の店舗との比較もしやすく、ネットショップがなければ比較検討から外れる可能性もあります。またデジタルマーケティングとの連動により、効果が生まれやすいことも特徴の一つです。

それらのことからネットショップだけを展開していたり、実店舗もありながらネットでもストアを開いているというケースが増えてきています。

Shopify は、ノーコードでEC サイトを開業できるe コマースプラットフォームです。

https://www.shopify.com/jp

EC サイトを作れるだけではなく、EC サイト運営に関わる注文や顧客の管理など、あらゆる機能が搭載されています。また、7,000種類以上の拡張アプリが開発されており、基本機能になくても機能を追加することが可能です。

Shopify には、EC サイトに関するデータがどんどん蓄積されていきます。データを活用することで、顧客の購買傾向や売上の変動などを分析することが可能になります。データ分析基盤がある場合は、Shopify のデータを分析基盤に取り込む必要がありますが、API での開発となるとコストが多くかかってしまいます。

CData Sync は、SaaS データをDB / DWH にレプリケーションする処理を、ノーコードで構築できるツールです。Shopify にも対応しており、Shopify 上のデータのデータ分析基盤への取り込みを実現します。本記事では、CData Sync を使ってShopify の注文データを分析基盤であるSQL Server にレプリケートし、Power BI で可視化する方法をご紹介します。

用意するもの

  • Shopify
  • SQL Server
  • Power BI
  • CData Sync

Shopify サンプルデータ

Shopify テスト用のサンプルデータを利用します。

Shopify アクセストークンの取得

接続の事前準備として、Shopify のアクセストークンを取得します。

データを取得するための接続にはShopify のAPI を利用するため、カスタムアプリ開発を許可します。

Shopify の画面から「設定」を開き、「アプリと販売チャネル」から「アプリを開発」をクリックします。

アプリ開発を許可し、アプリを作成します。

アプリ作成画面でアプリ名を設定し、アプリ開発者を選択します。「アプリを作成」ボタンを押下します。

アプリ開発の設定画面が開かれます。

API の権限設定をします。「Admin API スコープを設定する」、もしくは「設定」タブを開きます。

取得したいデータを選択します。今回は注文データなどにチェックを入れました。

設定が終わりましたら、画面右上の「保存」ボタンを押下します。

画面上の「アプリをインストール」ボタンが有効になります。設定内容を利用するため、「アプリをインストール」ボタンを押下し、アプリを反映します。

アクセストークンが発行されます。表示は一度のみとなっていますので、必ず控えておいてください。

CData Sync の取得

CData Sync は、30日間の無償トライアルがあります。製品ページよりお申込みください。

https://www.cdata.com/jp/sync/

取得したインストーラを実行し、CData Sync をインストールします。

CData Sync にログインします。

CData Sync でレプリケーション処理の作成

CData Sync を使って、Shopify の注文履歴をSQL Server にレプリケーションする処理(ジョブ)を作成します。CData Sync は3ステップでレプリケーションジョブを構築できます。

Shopify 接続設定

データソースであるShopify への接続を設定します。

Shopify コネクタの取得

CData Sync 画面の上部メニュー「接続」を開きます。「接続の追加」の「データソース」に接続可能なデータソースが表示されます。「Shopify」のようにトップ画面に表示がない場合は、「Add More」よりコネクタを追加できます。

「Add More」をクリックすると、コネクタのダウンロード画面が開かれます。

検索窓から「Shopify」を検索し、Shopify アイコンを押下します。

CData Shopify Connector のダウンロードおよびインストール画面が開かれます。「ダウンロード&インストール」ボタンを押下し、コネクタを取得します。

インストールされると自動的にサーバーが再起動されます。再度CData Sync にログインし、「接続の追加」の「データソース」にShopify が追加されていることを確認します。

Shopify 接続設定

追加されたShopify アイコンを押下し、接続設定を開きます。

必要な情報を入力します。

設定項目 設定内容 備考
名前 Shopify 接続名
Access Token Shopify で取得したトークン
Auth Scheme AccessToken OAuth 認証の手順はヘルプを参照
Shop URL https://xxx.myshopify.com/ xxx にはストア名(例:https://synctest1121.myshopify.com/)
Scheme REST

設定が終わりましたら、「次に接続 Shopify」ボタンで接続を確立します。

緑のメッセージが出たら接続は成功ですので、「作成およびテスト」ボタンを押下し設定内容を保存します。

SQL Server 接続設定

続いて、データの格納先であるSQL Server の接続を設定します。

CData Sync 画面上部「接続」タブから「同期先」を開き、「SQL Server」アイコンを押下します。

設定項目 設定内容 備考
名前 SQL Server 接続名
Authentication 認証方法を選択 今回はWindows Authenication
Server AccessToken
Database データベース名

設定ができたら内容を保存します。

レプリケーションジョブの作成

作成した接続設定を使って、レプリケーションのジョブを作成します。

「ジョブ」タブを開き、「ジョブを作成」ボタンを押下します。

ジョブの作成画面が開かれます。

わかりやすいジョブ名を設定し、データソースでは先ほど作成したShopify の接続設定、同期先ではSQL Server の接続設定を指定します。

作成ボタンでジョブを作成します。

ジョブの設定画面が開かれます。「ジョブ設定」の「タスクを追加」ボタンから、レプリケートするデータを指定します。

「タスクを追加」ボタンを押下すると、Shopify のテーブル一覧が表示されます。

「Orders」などのテーブルを選択しました。終わりましたら「追加」ボタンを押下します。

「変更を保存」ボタンで設定内容を保存します。

Shopify データのレプリケーション処理の実行と確認

作成したレプリケーションジョブを実行します。

レプリケートするテーブルにチェックを入れ、「実行ボタン」を押下します。

データレプリケート処理が完了しました。

SQL Server を見てみます。

Shopify 注文データのPower BI での可視化

SQL Server へのデータレプリケーションができましたので、データを使ってPower BI で可視化します。

Power BI を開きます。

SQL Server のデータを取得します。

「ホーム」の「データ」から「SQL Server」を開きます。

SQL Server に接続するための情報を入力します。

Power BI からSQL Server に接続され、レプリケートしたShopify のデータを利用することができます。

今回は注文者別の注文商品の個数を可視化しました。

このようにShopify のデータをPower BI で利用することができました。

おわりに

CData Sync を使って、Shopify の注文データをSQL Server にレプリケートし、Power BI で可視化できました。この処理もノーコードで構築しています。

CData Sync は30日間の無償トライアルがございます。

ぜひお試しください。

https://www.cdata.com/jp/sync/

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