App Builder を使ってローコードでAdobe Analytics と連携したBlazor アプリを作成

CData Connect Cloud を使ってAdobe Analytics のデータの仮想OData API エンドポイントを作成して、App Builder のダッシュボードでAdobe Analytics のデータを可視化・分析する方法。

杉本和也
リードエンジニア

最終更新日:2022-10-25

この記事で実現できるAdobe Analytics 連携のシナリオ

こんにちは!リードエンジニアの杉本です。

App Builder はインフラジスティックス社が提供している「ドラッグアンドドロップで迅速なアプリケーション開発作成を可能にする」ローコードツールです。この記事では、CData Connect Cloud を経由して App Builder からAdobe Analytics に連携するBlazor アプリを作成する方法を説明します。

CData Connect Cloud は、Adobe Analytics のデータのクラウド to クラウドの仮想OData インターフェースを提供し、App Builder からリアルタイムにAdobe Analytics のデータへ連携することができます。

CData Connect Cloud とは?

CData Connect Cloud は、以下のような特徴を持ったクラウド型のリアルタイムデータ連携製品です。

  • SaaS やクラウドデータベースを中心とする150種類以上のデータソース
  • BI、アナリティクス、ETL、ローコードツールなど30種類以上のツールやアプリケーションから利用可能
  • リアルタイムのデータ接続に対応。データの複製を作る必要はありません
  • ノーコードでシンプルな設定

詳しくは、こちらの製品資料をご確認ください。

Connect Cloud アカウントの取得

以下のステップを実行するには、CData Connect Cloud のアカウントが必要になります。こちらから製品の詳しい情報とアカウント作成、30日間無償トライアルのご利用を開始できますので、ぜひご利用ください。


CData Connect Cloud の設定

App Builder でAdobe Analytics のデータをリアルタイムで操作するには、Connect Cloud からAdobe Analytics に接続し、コネクションにユーザーアクセスを提供してAdobe Analytics のデータのOData エンドポイントを作成する必要があります。

(オプション)新しいConnect Cloud ユーザーの追加

必要であれば、Connect Cloud 経由でAdobe Analytics に接続するユーザーを作成します。

  1. ユーザーページに移動し、 Invite Users をクリックします。
  2. 新しいユーザーのE メールアドレスを入力して、 Send to invite the user をクリックします。 新しいユーザーを招待
  3. ユーザーページからユーザーを確認および編集できます。 Connect Cloud users

パーソナルアクセストークンの追加

OAuth 認証をサポートしていないサービス、アプリケーション、プラットフォーム、またはフレームワークから接続する場合は、認証に使用するパーソナルアクセストークン(PAT)を作成できます。きめ細かなアクセス管理を行うために、サービスごとに個別のPAT を作成するのがベストプラクティスです。

  1. Connect Cloud アプリの右上にあるユーザー名をクリックし、User Profile をクリックします。
  2. User Profile ページでPersonal Access Token セクションにスクロールし、 Create PAT をクリックします。
  3. PAT の名前を入力して Create をクリックします。 Creating a new PAT
  4. パーソナルアクセストークンは作成時にしか表示されないため、必ずコピーして安全に保存してください。

Connect Cloud からAdobe Analytics に接続

CData Connect Cloud では、簡単なクリック操作ベースのインターフェースでデータソースに接続できます。

  1. Connect Cloud にログインし、 Add Connection をクリックします。 Adding a Connection
  2. Add Connection パネルから「Adobe Analytics」を選択します。 データソースを選択
  3. 必要な認証プロパティを入力し、Adobe Analytics に接続します。

    Adobe Analytics への接続

    Adobe Analytics に接続するには、GlobalCompanyId およびRSID を識別する必要があります。デフォルトで、ドライバーは会社とレポートスイートの識別を自動で試みますが、これらの値を明示的に指定することもできます。方法はヘルプドキュメントの「Adobe Analytics への接続」セクションを参照してください。

    Adobe Analytics への認証

    Adobe Analytics はOAuth 認証標準を利用しています。 OAuth またはサービスアカウントで認証できます。

    ユーザーアカウント(OAuth)

    すべてのユーザーアカウントフローでAuthSchemeOAuth に設定する必要があります。OAuth 経由のAdobe 認証では、2週間ごとにリフレッシュトークンを更新する必要があります。詳しい認証方法については、ヘルプドキュメントの「Adobe Analytics への認証」セクションを参照してください。

    サービスアカウント

    サービスアカウントにはサイレント認証があり、ブラウザでのユーザー認証は必要ありません。このフローでは、アプリケーションを作成する必要があります。アプリケーションの作成および認可については、ドキュメントの「カスタムOAuth アプリの作成」を参照してください。これでサービスアカウントにアクセス権があるAdobe Analytics データに接続できます。

    サービスアカウントを使用したServer-to-Server OAuthで認証するには、AuthSchemeOAuthClient に設定します。接続するには次のプロパティを設定します。

    • InitiateOAuthGETANDREFRESH に設定。
    • OAuthClientId:アプリケーション設定のクライアントId に設定。
    • OAuthClientSecret:アプリケーション設定のクライアントシークレットに設定。

    接続すると、本製品 はサービスアカウントでのOAuth フローを完了します。

    1. クライアントクレデンシャルOAuth フローで指定されたOAuthClientId およびOAuthClientSecret を使用して、アクセストークンを取得します。
    2. OAuthSettingsLocation にOAuth 値を保存し、接続間で永続化されるようにします。
    3. トークンが期限切れになった際に、新しいアクセストークンを要求します。

    Configuring a connection (NetSuite の例)
  4. Create & Test をクリックします。
  5. Edit Adobe Analytics Connection ページのPermissions タブに移動し、ユーザーベースのアクセス許可を更新します。 権限を更新

Connect Cloud にAdobe Analytics OData エンドポイントを追加する

Adobe Analytics に接続したら、目的のテーブルのOData エンドポイントを作成します。

  1. OData ページに移動し、 Add to create new OData endpoints をクリックします。
  2. Adobe Analytics 接続(例:AdobeAnalytics1)を選択し、Next をクリックします。
  3. 使用するテーブルを選択し、Confirm をクリックします。 テーブルを選択(NetSuite の例)

コネクションとOData エンドポイントを設定したら、App Builder からAdobe Analytics のデータに接続できます。

App Builderでプロジェクトを作成する

Web API の準備ができたら、App Builder で作業を進めていきます。

  1. App Builder を立ち上げて「+新しいアプリ」をクリックします。
  2. テンプレートから任意のものを選択します。
  3. これでアプリを作成するための下準備が整いました。

データソースの追加

前述の通りApp Builder ではREST API に接続したアプリを手軽に作成することができます。API 接続部分はあらかじめデータソースとして定義しておくことで、簡単にUI とバインドすることができるようになるので、まずはこのデータソースの準備を進めます。

  1. 画面左の「データ」タブに移動し新しく「REST API」を追加します。
  2. 「REST API データソースの設定」で任意の名称を入力し、ソースとして「OpenAPI」または「URL の追加」を選択します。今回はOpenAPI の手順で解説します。OpenAPI を使わない場合は「URL の追加」で手動で設定します。
  3. ここでは先程CData Connect Cloud からダウンロードしておいたOpenAPI の定義を使用するので「定義のアップロード」をクリックします。
  4. アップロードが完了したら「エンドポイントの設定」をクリックします。
  5. 「エンドポイントの設定」ではOpenAPI で定義されているエンドポイントの一覧の中から利用するものを選択し、App Builder で利用するデータソースとして定義します。今回はデータの一覧が取得できるGET エンドポイントを指定し、事前に作成したユーザーID・トークンを使って必要な認証情報を入力します。
  6. 「送信」をクリックして「200OK」を受け取ったら接続はOKです。
  7. 併せてエンドポイントのベースURL から「/$oas」を除外しておきましょう。
  8. 最後にデータの選択です。ここではUI 上にマッピングするためのデータフィールドを持つ配列要素を指定します。CData Connect Cloud はすべて「value」配下で要素を提供するための以下のように「value」のところにチェックを入れておくだけでOKです。

Grid を配置

データソースの設定が完了したら、一覧画面を作成していきましょう。今回はGridのコンポーネントを利用して、一覧画面を作成します。

  1. 「コンポーネント」タブに移動して、「Grid」を選択し画面上に配置します。
  2. デフォルトではダミーデータが表示されているので、「GRIDプロパティの設定」→「Data」から先程作成したCData Connect Cloud の接続設定を選択します。
  3. これを行うだけで、そのまま画面上にCData Connect Cloud 経由で取得した結果が一覧画面として構成されます。
  4. App Builder で作成したアプリは最終的にAngular やBlazor として出力することができます。これを任意のサーバー・クラウド環境にホスティングするだけで、簡単にアプリが作成できます。

このように、CData Connect Cloud を経由することで、各種Web API 側の複雑な仕様を意識せずにApp Builder でアプリ開発ができます。他にも多くのデータソースに対応するCData Connect Cloud の詳細をこちらからご覧ください。

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