SAS でCData ODBC Driver for Adobe Analytics を使用

CData ODBC Driver を使用してSAS からリアルタイムAdobe Analytics に接続します。

古川えりか
コンテンツスペシャリスト

最終更新日:2022-03-10

この記事で実現できるAdobe Analytics 連携のシナリオ

こんにちは!ドライバー周りのヘルプドキュメントを担当している古川です。

SAS は、高度なアナリティクス、多変量解析、BI、データ管理、予測分析のためのソフトウェアです。SAS とCData ODBC Driver for AdobeAnalytics を合わせて使うことで、SAS からリアルタイムAdobe Analytics のデータへデータベースライクにアクセスできるようになり、レポーティング、分析能力を向上できます。本記事では、SAS でAdobe Analytics のライブラリを作成し、リアルタイムAdobe Analytics に基づいたシンプルなレポートを作成します。

CData ODBC ドライバーは、ドライバーに組み込まれた最適化されたデータ処理により、SAS でリアルタイムAdobe Analytics のデータを送受信する場合に圧倒的なパフォーマンスを提供します。SAS からAdobe Analytics に複雑なSQL クエリを発行すると、ドライバーはフィルタや集計などのサポートされているSQL 操作をAdobe Analytics に直接プッシュし、組み込みSQL エンジンを利用して、サポートされていない操作(一般的にはSQL 関数とJOIN 操作)をクライアント側で処理します。組み込みの動的メタデータクエリを使用すると、SAS でAdobe Analytics を簡単にビジュアライズおよび分析できます。

CData ODBC ドライバとは?

CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。

  1. Adobe Analytics をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
  2. 多様なアプリケーション、ツールにAdobe Analytics のデータを連携
  3. ノーコードでの手軽な接続設定
  4. 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み

CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてAdobe Analytics の接続を設定、2.SAS 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。

CData ODBC ドライバのインストールとAdobe Analytics への接続設定

まずは、本記事右側のサイドバーからAdobeAnalytics ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。30日間無償で、製品版の全機能が使用できます。

以下は、Adobe Analytics に接続するための情報と、Windows およびLinux 環境でDSN を構成するためのステップです。

Adobe Analytics への接続

Adobe Analytics に接続するには、GlobalCompanyId およびRSID を識別する必要があります。デフォルトで、ドライバーは会社とレポートスイートの識別を自動で試みますが、これらの値を明示的に指定することもできます。方法はヘルプドキュメントの「Adobe Analytics への接続」セクションを参照してください。

Adobe Analytics への認証

Adobe Analytics はOAuth 認証標準を利用しています。 OAuth またはサービスアカウントで認証できます。

ユーザーアカウント(OAuth)

すべてのユーザーアカウントフローでAuthSchemeOAuth に設定する必要があります。OAuth 経由のAdobe 認証では、2週間ごとにリフレッシュトークンを更新する必要があります。詳しい認証方法については、ヘルプドキュメントの「Adobe Analytics への認証」セクションを参照してください。

サービスアカウント

サービスアカウントにはサイレント認証があり、ブラウザでのユーザー認証は必要ありません。このフローでは、アプリケーションを作成する必要があります。アプリケーションの作成および認可については、ドキュメントの「カスタムOAuth アプリの作成」を参照してください。これでサービスアカウントにアクセス権があるAdobe Analytics データに接続できます。

サービスアカウントを使用したServer-to-Server OAuthで認証するには、AuthSchemeOAuthClient に設定します。接続するには次のプロパティを設定します。

  • InitiateOAuthGETANDREFRESH に設定。
  • OAuthClientId:アプリケーション設定のクライアントId に設定。
  • OAuthClientSecret:アプリケーション設定のクライアントシークレットに設定。

接続すると、本製品 はサービスアカウントでのOAuth フローを完了します。

  1. クライアントクレデンシャルOAuth フローで指定されたOAuthClientId およびOAuthClientSecret を使用して、アクセストークンを取得します。
  2. OAuthSettingsLocation にOAuth 値を保存し、接続間で永続化されるようにします。
  3. トークンが期限切れになった際に、新しいアクセストークンを要求します。

DSN を構成する際に、Max Rows プロパティを定めることも可能です。これによって返される行数を制限するため、ビジュアライゼーション・レポートのデザイン時のパフォーマンスを向上させるのに役立ちます。

Windows

未指定の場合は、初めにODBC DSN(data source name)で接続プロパティを指定します。ドライバーのインストールの最後にアドミニストレーターが開きます。Microsoft ODBC Data Source Administrator を使用して、ODBC DSN を作成および構成できます。

Linux

Linux 環境にCData ODBC Driver for AdobeAnalytics をインストールする場合、ドライバーのインストールによりシステムDSN が事前定義されます。システムデータソースファイル(/etc/odbc.ini) を編集し、必要な接続プロパティを定義することで、DSN を変更できます。

/etc/odbc.ini

[CData AdobeAnalytics Sys] Driver = CData ODBC Driver for AdobeAnalytics Description = My Description GlobalCompanyId = myGlobalCompanyId RSID = myRSID OAuthClientId = myOauthClientId OauthClientSecret = myOAuthClientSecret CallbackURL = myCallbackURL

これらの構成ファイルの使用に関する具体的な情報については、ヘルプドキュメントを参照してください。

SAS でAdobe Analytics ライブラリを作成

CData ODBC Driver for AdobeAnalytics に基づくライブラリを追加することで、SAS でAdobe Analytics に接続します。

  1. SAS を開き、[Explorer]ペインで[Libraries]を展開します。
  2. [Active Libraries]ウィンドウで右クリックし、[New]を選択します。
  3. ライブラリに名前を付け(odbclib)、Engine としてODBC を選択し、ライブラリをセッション間で保持する場合は[Enable at startup]をクリックします。
  4. Data Source を以前構成したDSN に設定し、[OK]をクリックします。 Creating a library for Adobe Analytics in SAS.

Adobe Analytics クエリからビューを作成

SAS は、ローコードのポイントアンドクリッククエリツールを使用するか、PROC SQL とカスタムSQL クエリのプログラムを使うことで、データのクエリをネイティブにサポートします。SAS でビューを作成すると、ビューがクエリされるたびに定義クエリが実行されます。これは、レポート、チャート、分析について常にリアルタイムAdobe Analytics のデータにクエリを実行することを意味します。

クエリツールの使用

  1. SAS で[Tools]->[Query]と進みます。
  2. データをプルするテーブルソースとテーブルを選択し、[OK]をクリックします。 Selecting table(s) to visualize.
  3. カラムを選択し、右クリックしてフィルタリング、順序付け、グループ化などを追加します。 Selecting columns(s) to visualize and configuring the query.
  4. [SQL Query Tool]ウィンドウを右クリックして[Show Query]を選択し、[Create View]をクリックして、クエリの結果を含むローカルビューを作成します。ビューに名前を付け、[OK] をクリックします。 Create a local view to work with Adobe Analytics データ.

PROC SQL の使用

  1. SAS で、[Editor]ウィンドウに移動します。
  2. PROC SQL を使用してデータをクエリし、ローカルビューを作成します。
    Note:このステップにより、[Work]ライブラリにビューが作成されます。オプションとして、create view ステートメントでライブラリを指定できます。
    proc sql;
      create view adsreport_view as
      select
        page,
        pageviews
      from
        odbclib.adsreport
      where
        City = 'Chapel Hill';
    quit;
    
  3. [Run]->[Submit]とクリックしてクエリを実行し、ローカルビューを作成します。

SAS のAdobe Analytics のデータに関するレポートまたはビジュアライズ

ローカルビューを作成すると、パワフルなSAS 機能を使用してAdobe Analytics のデータをレポート、ビジュアライズ、またはその他の方法で分析できます。PROC PRINT を使用して簡単なレポートを印刷し、PROC GCHART を使用してデータに基づいた基本的なグラフを作成しましょう。

HTML を印刷

  1. SAS で、[Editor]ウィンドウに移動します。
  2. PROC PRINT を使用してAdobe Analytics AdsReport データのHTML レポートを印刷します。
    proc print data=adsreport;
      title "Adobe Analytics AdsReport Data";
    run;
    
    A simple Adobe Analytics データ report.

チャートを印刷

  1. SAS で、[Editor]ウィンドウに移動します。
  2. PROC GCHART を使用してAdsReport データのチャートを作成します。
    proc gchart data=adsreport;
      pie page / sumvar=pageviews
          value=arrow
          percent=arrow
          noheading
          percent=inside plabel=(height=12pt)
          slice=inside value=none
          name='AdsReportChart';
    run;
    
    A simple Adobe Analytics データ chart.

Adobe Analytics からSAS へのデータ連携には、ぜひCData ODBC ドライバをご利用ください

このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをコーディングなしで扱うことができます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。

CData ODBC ドライバは日本のユーザー向けに、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。

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