App Builder を使ってローコードでAzure Data Lake Storage と連携したBlazor アプリを作成
ローコードツールApp Builder でAzure Data Lake Storage 連携アプリを作成
杉本和也
リードエンジニア
最終更新日:2022-10-28
こんにちは!リードエンジニアの杉本です。
App Builder はインフラジスティックス社が提供している「ドラッグアンドドロップで迅速なアプリケーション開発作成を可能にする」ローコードツールです。この記事では、CData Connect Server を経由して App Builder でAzure Data Lake Storage データを利用するアプリを作成する方法を説明します。
CData Connect Server は、Azure Data Lake Storage データのクラウド to クラウドの仮想OData インターフェースを提供し、App Builder からリアルタイムにAzure Data Lake Storage データへ連携することができます。
Azure Data Lake Storage の仮想OData API エンドポイントを作成
まずCData Connect Server でデータソースへの接続およびOData API エンドポイント作成を行います。
- CData Connect Server にログインして、Databases をクリックします。
- 利用できるデータソースアイコンから"Azure Data Lake Storage" を選択します。
-
Azure Data Lake Storage に接続するために必要なプロパティを入力します。
Azure DataLakeStorage 接続プロパティの取得・設定方法
Azure DataLakeStorage Gen 1 への接続
Gen 1 DataLakeStorage アカウントに接続するには、はじめに以下のプロパティを設定します。
- Schema:ADLSGen1 を指定。
- Account:アカウント名に設定。
- AzureTenant:テナントId に設定。Azure Portal 内のAzure Data Lake プロパティから取得できます。
- Directory:(オプション)複製したファイルを格納するためのパスを設定。指定しない場合は、ルートディレクトリが使用されます。
Azure DataLakeStorage Gen 1 への認証
Gen 1 は、認証方法としてAzure Active Directory OAuth(AzureAD)およびマネージドサービスID(AzureMSI)をサポートしています。認証方法は、ヘルプドキュメントの「Azure DataLakeStorage Gen 1
への認証」セクションを参照してください。
Azure DataLakeStorage Gen 2 への接続
Gen 2 DataLakeStorage アカウントに接続するには、はじめに以下のプロパティを設定します。
- Schema:ADLSGen2 に設定。
- Account:ストレージアカウント名に設定。
- FileSystem:このアカウントで使用するファイルシステム名に設定。例えば、Azure Blob コンテナ名など。
- Directory:(オプション)複製したファイルを格納するためのパスを設定。指定しない場合は、ルートディレクトリが使用されます。
Azure DataLakeStorage Gen 2 への認証
Gen 2は、認証方法としてアクセスキー、共有アクセス署名(SAS)、Azure Active Directory
OAuth(AzureAD)、マネージドサービスID(AzureMSI)など多様な方法をサポートしています。AzureAD、AzureMSI での認証方法は、ヘルプドキュメントの「Azure DataLakeStorage Gen 2
への認証」セクションを参照してください。
アクセスキーを使用した認証
アクセスキーを使用して接続するには、AccessKey プロパティを取得したアクセスキーの値に、AuthScheme を「AccessKey」に設定します。
Azure ポータルからADLS Gen2 ストレージアカウントのアクセスキーを取得できます。
- Azure ポータルのADLS Gen2 ストレージアカウントにアクセスします。
- 設定で「アクセスキー」を選択します。
- 利用可能なアクセスキーの1つの値を「AccessKey」接続プロパティにコピーします。
共有アクセス署名(SAS)
共有アクセス署名を使用して接続するには、SharedAccessSignature プロパティを接続先リソースの有効な署名に設定して、AuthScheme を「SAS」に設定します。
共有アクセス署名は、Azure Storage Explorer などのツールで生成できます。
-
Test Database をクリックします。
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Permission -> Add をクリックして、新しいユーザーを追加し、適切な権限を指定します。
-
API タブをクリックして OData API エンドポイントが生成されていることを確認します。
App Builderでプロジェクトを作成する
API の準備ができたら、App Builder で作業を進めていきます。
- App Builder を立ち上げて「+新しいアプリ」をクリックします。
- テンプレートから任意のものを選択します。
- これでアプリを作成するための下準備が整いました。
データソースの追加
前述の通りApp Builder ではREST API に接続したアプリを手軽に作成することができます。API 接続部分はあらかじめデータソースとして定義しておくことで、簡単にUI とバインドすることができるようになるので、まずはこのデータソースの準備を進めます。
- 画面左の「データ」タブに移動し新しく「REST API」を追加します。
- 「REST API データソースの設定」で任意の名称を入力し、ソースとして「OpenAPI」または「URL の追加」を選択します。今回はOpenAPI の手順で解説します。OpenAPI を使わない場合は「URL の追加」で手動で設定します。
- ここでは先程CData Connect Server からダウンロードしておいたOpenAPI の定義を使用するので「定義のアップロード」をクリックします。
- アップロードが完了したら「エンドポイントの設定」をクリックします。
- 「エンドポイントの設定」ではOpenAPI で定義されているエンドポイントの一覧の中から利用するものを選択し、App Builder で利用するデータソースとして定義します。今回はデータの一覧が取得できるGET エンドポイントを指定し、事前に作成したユーザーID・トークンを使って必要な認証情報を入力します。
- 「送信」をクリックして「200OK」を受け取ったら接続はOKです。
- 併せてエンドポイントのベースURL から「/$oas」を除外しておきましょう。
- 最後にデータの選択です。ここではUI 上にマッピングするためのデータフィールドを持つ配列要素を指定します。CData Connect Server はすべて「value」配下で要素を提供するための以下のように「value」のところにチェックを入れておくだけでOKです。
Grid を配置
データソースの設定が完了したら、一覧画面を作成していきましょう。今回はGridのコンポーネントを利用して、一覧画面を作成します。
- 「コンポーネント」タブに移動して、「Grid」を選択し画面上に配置します。
- デフォルトではダミーデータが表示されているので、「GRIDプロパティの設定」→「Data」から先程作成したCData Connect Server の接続設定を選択します。
- これを行うだけで、そのまま画面上にCData Connect Server 経由で取得した結果が一覧画面として構成されます。
- App Builder で作成したアプリは最終的にAngular やBlazor として出力することができます。これを任意のサーバー・クラウド環境にホスティングするだけで、簡単にアプリが作成できます。
このように、CData Connect Server を経由することで、API 側の複雑な仕様を意識せずにAPI 連携をしたアプリをApp Builder で開発できます。他にも多くのデータソースに対応するCData Connect Server の詳細をこちらからご覧ください。