各製品の資料を入手。
詳細はこちら →Linux/Unix 上でPHP からSage 300 のデータに接続・連携
CData ODBC ドライバを使って、Linux/Unix マシン上でSage 300 のデータに連携可能なPHP アプリケーションを作成。PHP でのODBC ネイティブサポートを活用します。
最終更新日:2023-09-22
この記事で実現できるSage 300 連携のシナリオ
こんにちは!ドライバー周りのヘルプドキュメントを担当している古川です。
CData ODBC Driver for Sage300 をLAMP またはWAMP スタックにドロップし、Sage 300 に接続されたWeb アプリケーションを構築します。本記事では、PHP のビルトインODBC 機能でSage 300 のデータに接続し、クエリを実行して、結果を出力する手順を説明します。
CData ODBC ドライバとは?
CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。
- Sage 300 をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
- 多様なアプリケーション、ツールにSage 300 のデータを連携
- ノーコードでの手軽な接続設定
- 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み
CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてSage 300 の接続を設定、2.PHP 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。
UNIX/Linux マシンでCData ODBC Drivers を使用する
CData ODBC Drivers は、Ubuntu、Debian、RHEL、CentOS、Fedora など、Red Hat およびDebian ベースのさまざまなシステムでサポートされています。また、いくつかライブラリやパッケージが要求されることがありますが、それらの多くはシステムにデフォルトでインストールされています。サポートされているLinux オペレーティングシステムのバージョンと必要なライブラリの詳細については、インストール済みのもの、またはWeb 上にあるヘルプドキュメントの「はじめに」の章を参照してください。
ドライバーマネージャーをインストールする
ドライバーをインストールする前に、システムにドライバーマネージャーがあることを確認してください。この記事では、広くサポートされている無料のオープンソースODBC ドライバーマネージャーであるunixODBC を使用します。
Ubuntu のようなDebian ベースのシステムでは、APT パッケージマネージャーを使用してunixODBC をインストールできます。
$ sudo apt-get install unixODBC unixODBC-dev
Red Hat Linux ベースのシステムの場合は、yum またはdnf を使用してunixODBC をインストールできます。
$ sudo yum install unixODBC unixODBC-devel
unixODBC ドライバーマネージャーは、ドライバーの情報をodbcinst.ini ファイルから、データソースの情報をodbc.ini ファイルから読み取ります。 次のコマンドをターミナルに入力することで、システムの設定ファイルの場所を指定できます。
$ odbcinst -j
コマンドの出力は、登録されたODBC ドライバーおよびODBC データソースの設定ファイルの場所を表示します。 ユーザーデータソースにアクセスできるのは、odbc.ini ファイルがホームフォルダに格納されているユーザーアカウントだけです。システムデータソースには、すべてのユーザーがアクセスできます。 以下に、このコマンドの出力例を示します。
DRIVERS............: /etc/odbcinst.ini
SYSTEM DATA SOURCES: /etc/odbc.ini
FILE DATA SOURCES..: /etc/ODBCDataSources
USER DATA SOURCES..: /home/myuser/.odbc.ini
SQLULEN Size.......:8
SQLLEN Size........:8
SQLSETPOSIROW Size.:8
ドライバーをインストールする
標準パッケージ形式(Debian .deb パッケージ形式または.rpm ファイル形式)でドライバーをダウンロードすることができます。ファイルをダウンロードしたら、ターミナルからドライバーをインストールできます。
ドライバーインストーラーはドライバーをunixODBC に登録し、システムDSN を作成します。これは、後にODBC 接続をサポートするツールやアプリケーションで使用できます。
Ubuntu のようなDebian ベースのシステムでは、sudo またはroot で以下のコマンドを実行します。
$ dpkg -i /path/to/package.deb
Red Hat システムまたは.rpms をサポートするその他のシステムの場合は、sudo またはroot で以下のコマンドを実行します。
$ rpm -i /path/to/package.rpm
ドライバーがインストールされたら、unixODBC ドライバーマネージャーを使用し、登録されたドライバーと定義されたデータソースを一覧表示できます。
登録されているドライバーを一覧表示する
$ odbcinst -q -d
CData ODBC Driver for Sage300
...
定義されたデータソースを一覧表示する
$ odbcinst -q -s
CData Sage300 Source
...
CData ODBC Driver for Sage300 をunixODBC で使用するには、ドライバーがUTF-16 を使用するように設定されていることを確認します。そのために、インストール場所(通常はcdata.odbc.sage300.ini)のlib フォルダにある、ドライバー(cdata.odbc.sage300.ini)のINI ファイルを以下のように編集します。
cdata.odbc.sage300.ini
...
[Driver]
DriverManagerEncoding = UTF-16
DSN を変更する
ドライバーのインストールにより、システムDSN が事前定義されます。DSN を変更するには、システムデータソースファイル(/etc/odbc.ini)を編集し、必要な接続プロパティを定義します。さらに、$HOME/.odbc.ini での変更にルートアクセスを必要としない、ユーザー固有のDSN を作成することができます。
Sage 300 には、Sage 300 Web API で通信するための初期設定が必要となるます。
- Sage 300 のユーザー向けのセキュリティグループを設定します。Sage 300 のユーザーに、Security Groups の下にあるbSage 300 Web API オプションへのアクセスを付与します(各モジュール毎に必要です)。
- /Online/Web と/Online/WebApi フォルダ内のweb.config ファイルを両方編集して、AllowWebApiAccessForAdmin のキーを true 設定します。webAPI アプリプールを再起動すると設定が反映されます。
- ユーザーアクセスを設定したら、https://server/Sage300WebApi/ をクリックして、web API へのアクセスを確認してください。
Basic 認証を使用してSage 300 へ認証します。
Basic 認証を使用して接続する
Sage 300 に認証するには、次のプロパティを入力してください。プロバイダーは、クッキーを使用してSage 300 が開いたセッションを再利用することに注意してください。 そのため、資格情報はセッションを開く最初のリクエストでのみ使用されます。その後は、Sage 300 が返すクッキーを認証に使用します。
- Url:Sage 300 をホストするサーバーのURL に設定します。Sage 300 Web API 用のURL を次のように作成してください。 {protocol}://{host-application-path}/v{version}/{tenant}/ 例えば、 http://localhost/Sage300WebApi/v1.0/-/ です。
- User:アカウントのユーザー名に設定します。
- Password:アカウントのパスワードに設定します。
/etc/odbc.ini または$HOME/.odbc.ini
[CData Sage300 Source]
Driver = CData ODBC Driver for Sage300
Description = My Description
User = SAMPLE
Password = password
URL = http://127.0.0.1/Sage300WebApi/v1/-/
Company = SAMINC
これらの構成ファイルの使用方法については、オンラインのヘルプドキュメントを参照してください。
接続を確立する
odbc_connect またはodbc_pconnect を呼び出して、Sage 300 への接続を開きます。 接続を閉じるには、odbc_close もしくはodbc_close_all を使います。
$conn = odbc_connect("CData ODBC Sage300 Source","user","password");
接続はodbc_connect で開かれ、スクリプトが終わると終了します。odbc_pconnect メソッドで開いた接続は、スクリプトが終わっても開いたままです。これにより同じクレデンシャルであれば他のスクリプトで接続を共有することが可能です。スクリプト間で接続を共有することにより、システムリソースを節約し、クエリの実行を高速化できます。
$conn = odbc_pconnect("CData ODBC Sage300 Source","user","password");
...
odbc_close($conn); //persistent connection must be closed explicitly
プリペアドステートメントを作成する
odbc_prepare を使って、プリペアドステートメントおよびパラメータライズドクエリを作成します。
$query = odbc_prepare($conn, "SELECT * FROM OEInvoices WHERE AllowPartialShipments = ?");
クエリを実行する
Prepared ステートメントをodbc_execute を使って実行します。
$conn = odbc_connect("CData ODBC Sage300 Source","user","password");
$query = odbc_prepare($conn, "SELECT * FROM OEInvoices WHERE AllowPartialShipments = ?");
$success = odbc_execute($query, array('Yes'));
Non-Parameterized クエリは、odbc_exec を使います。
$conn = odbc_connect("CData ODBC Sage300 Source","user","password");
$query = odbc_exec($conn, "SELECT InvoiceUniquifier, ApprovedLimit FROM OEInvoices WHERE AllowPartialShipments = 'Yes'");
結果の処理
odbc_fetch_array 関数の結果セット配列としてアクセスします。
$conn = odbc_connect("CData ODBC Sage 300 データ Source","user","password");
$query = odbc_exec($conn, "SELECT InvoiceUniquifier, ApprovedLimit FROM OEInvoices WHERE AllowPartialShipments = 'Yes'");
while($row = odbc_fetch_array($query)){
echo $row["InvoiceUniquifier"] . "\n";
}
odbc_result_all 関数で、結果セットをHTML テーブルとして表示します。
$conn = odbc_connect("CData ODBC Sage 300 データ Source","user","password");
$query = odbc_prepare($conn, "SELECT * FROM OEInvoices WHERE AllowPartialShipments = ?");
$success = odbc_execute($query, array('Yes'));
if($success)
odbc_result_all($query);
他のサンプルクエリ
ドライバーがサポートしているSQL の詳細は、ヘルプドキュメントを参照してください。上のサンプルは、PHP community documentation for all ODBC functions をSage 300 向けに変更したものです。
Sage 300 からPHP へのデータ連携には、ぜひCData ODBC ドライバをご利用ください
このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをコーディングなしで扱うことができます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。
CData ODBC ドライバは日本のユーザー向けに、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。