Zendesk のデータをAI アシスタントのPEP から利用する方法

AI アシスタントPEP から Zendesk のデータに連携し、チャットボットでリアルタイムZendesk のデータを使う方法

杉本和也
リードエンジニア

最終更新日:2022-06-24

この記事で実現できるZendesk 連携のシナリオ

こんにちは!リードエンジニアの杉本です。

CData API Server と ADO.NET Provider / JDBC Driver for Zendesk を使って、AI アシスタントPEP(https://pep.work/) から Zendesk に接続して、チャットボットでリアルタイムZendeskデータを使った応答を可能にする方法を説明します。

API Server の設定

次のステップに従い、セキュアな REST API サービスを立ち上げます

デプロイ

API Server はサーバー上で稼働します。Windows 版は、製品に組み込まれているスタンドアロンのサーバーかIIS に配置して稼働させることができます。Java 版では、Java servlet コンテナにAPI Server のWAR ファイルを配置します。 デプロイの詳細は製品ヘルプを参照してください。API Server を Microsoft AzureAmazon EC2Heroku にデプロイする方法はKB に記事があります。

Zendesk への接続

API Server の管理コンソールで[設定]→[接続]から新しい接続を追加してZendesk を追加します。

Zendesk のアイコンがデフォルトのAPI Server の接続先にない場合には、API Server がJava 版の場合はJDBC Drivers、API Server がWindows 版の場合はADO.NET Data ProvidersからZendesk ドライバーをAPI Server と同じマシンにインストールして、API Server を再起動します。

Zendesk への接続に必要な認証情報を入力します。接続のテストを行い、接続を確認して、設定を保存します。

Zendesk 接続プロパティの取得・設定方法

Zendesk に接続するには、https://{subdomain}.zendesk.com の形式でURL(Zendesk Support URL)を設定します。接続後、次のセクションの説明に従ってユーザー認証を行います。

また、TicketMetrics テーブルのアーカイブデータを扱うユーザーは、UseIncrementalAPI プロパティをTrue に設定する必要があります。

Zendesk への認証

Zendesk は、Zendesk インスタンスの設定に応じて、3種類の認証をサポートします。API トークン認証、OAuth 認証、Basic 認証(レガシー)です。

API トークン認証

API トークン認証を使用する場合は、E メールアドレスとApiToken を指定します。 AuthSchemeAPIToken に、User をE メールアドレスに設定し、Zendesk Support の管理画面で以下の設定を行います。

  1. Token アクセスを有効にします。
  2. Admin -> Channels-> API で、API トークンを管理します。一度にアクティブにできるトークンは1つだけです。トークンを削除すると、そのトークンは永久に無効化されます。
最後に、APIToken をアクティブなAPI トークンに設定します。

その他の認証方法についてはヘルプドキュメントを参照してください。

接続を確立後、[設定]→[リソース]の画面で からREST API として公開するエンティティを選択します。

API Server のユーザー設定

[設定]→[ユーザー]からAPI にアクセスできるユーザーの認証設定を行います。API Server はトークンでの認証を行うことができます。 IP アドレスでAPI へのアクセスを制限することも可能です。デフォルトではローカルマシンからのアクセスのみが許可されています。SSL の設定も可能です。

オンプレミスDB やファイルからのAPI Server 使用(オプション)

オンプレミスRDB やExcel/CSV などのファイルのデータを使用する場合には、API Server のCloug Gateway / SSH ポートフォワーディングが便利です。是非、Cloud Gatway の設定方法 記事を参考にしてください。

PEP でZendesk のデータをチャットで使う設定

前項まででAPI ができたので、ここからはPEP 側での設定作業です。

PEP でZendesk のAPI をコールするシナリオを作成

PEP 側ではあらかじめSlack などのアプリケーションを構成しておきます。ここにAPI Server をコールするAI アシスタントのシナリオを追加していきます。

PEP
  • 「会話編集」→「シナリオ」に移動し、新しいシナリオを作成します。
  • PEP
  • シナリオ名を入力します。この例では、条件はSlack Homeを 選択しています。
  • PEP
  • 「新規作成」ボタンをクリックすると、以下のようなシナリオエディタ画面に移動します。これでシナリオを作成する準備ができました。
  • PEP

Zendesk のAPI の接続箇所の設定

具体的にAPI連携を含めたシナリオを作っていきます。

  • 最初に検索したい文字列を受け取るための対話ノードを配置して、以下のように構成します。
  • PEP
  • ポイントは分岐条件で「以下のすべての会話」、発言内容の記憶で「film_name」として、会話した内容を変数に保存することです。
  • PEP
  • 対話ノードを配置したら、APIノードを追加して、対話ノードから接続していきます。
  • PEP
  • APIノードでは、以下のように CData API Server へのリクエストを構成します。
    ポイントは2つです。CData API Server は Filter 機能によって、取得するデータを絞り込むことができます。その指定が「$filter=contains(title,'{{ state.scenario_4.form.film_name }}')」の部分です。 「{{ state.scenario_4.form.film_name }}」は直前の対話ノードで設定した変数をパラメータとして渡しています。「scenario_4」はPEP のシナリオIDですので、作成したシナリオに合わせて変更してください。
  • HTTPヘッダーにAPI Server のユーザートークンを指定します。
    • API名:任意の名前を設定
    • URL:http://apiserverurl/api.rsc/film_list?$filter=contains(title,'{{ state.scenario_4.form.film_name }}')
    • HTTPメソッド:GET
    • Content-Type:JSON
    • HTTPヘッダー:キー「x-cdata-authtoken」、値「予め取得したAPI Serverのトークン」を指定
  • PEP

これで保存すると、API ノードが使えるようになります。

取得したZendesk からのレスポンスの表示方法

最後に後続の対話ノードを構成し、取得した検索結果を表示します。

PEP

対話ノードの応答文には、以下のような文章を埋め込みます。

検索結果は以下のとおりです。 {% for item in state.scenario_4.api_response.film_search.value %} フィルムID:{{ item.FID }} タイトル : {{ item.title }} 値段:{{ item.price }} カテゴリー:{{ item.category }} 俳優: ----- {% endfor %} PEP

ここでポイントになるのは、API Server から受け取るJSONのレスポンスの分解方法です。 API Server のレスポンスはオブジェクト直下にvalueという配列要素があり、このレスポンスは「{{state.scenario_4.api_response.film_search.value}}」の形でアクセスできます。
設定イメージ:state.シナリオID.api_response.APIノード名.value
これを「FOR」での繰り返し処理で取得して、文章として表示する仕組みになっています。

PEP

これで設定は完了です。実際に動かしてみると、Zendesk →API Server → PEP 経由でデータを取得して表示していることがわかるかと思います。

CData API Server の無償版およびトライアル

CData API Server は、無償版および30日の無償トライアルがあります。是非、API Server ページ から製品をダウンロードしてお試しください。

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