クラウドのデータ仮想化への新しいアプローチ

by Lori Goetz 翻訳:兵藤朋代 | 2023年10月30日

データ仮想化(Data Virtualization)は、歴史的にデータベースと密接に関連のある確立されたテクノロジーです。その主な目的は、構造化データベース、データウェアハウス、スキーマを使用したデータベースストレージソリューションからのデータのレプリケーションや移動を必要とせずに、データコネクティビティを実現しリアルタイムでのアクセスを可能にすることです。多様なアプリケーションやプラットフォームにまたがるライブなクラウドデータを抽象化するようデータ仮想化が進化する中、CData はクラウドのデータ仮想化への新たなアプローチに取り組んできました。

最新のホワイトペーパーでは、データ仮想化とextract-transform-load(抽出-変換-ロード、ETL)パイプラインの違いや、独自のニーズに合わせてそれぞれを活用する方法をご紹介しています。ぜひご覧ください。

※本記事はCData US ブログ A New Approach to Data Virtualization for the Cloud の翻訳です。

データ仮想化とは?

データ仮想化は、分析用の論理的なデータレイヤーを作成し、物理的なウェアハウスや長時間にわたるETL プロセスを必要とせずに、複数ソースからのデータの統一されたビューを提供します。これは、組織全体でデータセットに迅速にアクセスし、結合し、提供する最新の方法です。

従来の仮想化は、データベース、データレイク、データウェアハウスなどのエンタープライズデータストア上に論理的なデータレイヤーを構築します。

しかし、従来のデータ仮想化はオンプレミス向けに設計されたもので、今日のクラウドフォワードのデータエコシステム向けではありませんでした。そのため、従来のデータ仮想化のアプローチには、クラウドデータソースへの接続が限定的であったり、実装に時間がかかったりといった欠点があります。また、新しいデータソースやユーザーの追加も一般的な課題であり、多くの場合、技術リソースやパフォーマンスへの影響、ハードウェアやクラウドへの追加投資が必要です。

クラウドのデータ仮想化

CData Connect Cloud は、フルマネージドSaaS ソリューションによるクラウドのデータ仮想化への斬新なアプローチを提供します。従来のデータ仮想化のアプローチとは異なり、Connect Cloud は数百もの一般的なSaaS アプリケーションやクラウドデータソースから論理的なデータレイヤーを構築します。これらはすべて使いやすい集中プラットフォーム内で構築され、情報システム部門は、ガバナンスとコントロールを維持しながら幅広いユーザーをエンパワーできます。

Connect Cloud は、さまざまなデータ形式をテーブルにモデル化し、動的なメタデータ検出を使用してデータ構造、属性、特性に関する情報を提供することで、ユーザーがデータを容易に理解できるようにします。これらの機能により、ユーザーはデータドリブンな意思決定を行い、ニーズの変化に迅速に対応し、データ資産の可能性を最大限に引き出すことができます。

SaaS アプリケーションやクラウドサービスに直ちに接続

CData Connect Cloud を使うと、最も一般的なクライアントツールから150以上のクラウドアプリケーション、データベース、データウェアハウスに簡単に接続できます。ビジネスインテリジェンス(BI)やレポーティングツールから直接データソースをクエリしたり、ETL パイプラインを維持したりできます。さらに、Connect Cloud API コネクタを使うと、現在Connect Cloud がサポートしていないSaaS のRESTful API へのアクセスを素早く実現できます。

たった数分でデプロイし価値をドライブ

Connect Cloud は簡単に使い始められます。フルマネージドSaaS プラットフォームでは、ソフトウェアのインストールやアップデートの心配がなく、新規データソースやユーザーをテックスタックに追加しながら自動的に拡張できます。

Connect Cloud によって、情報システム部門はMicrosoft Power BI、Tableau、Microsoft Excel、Google Sheets、Google Looker Studio、AWS Glue、Python などにネイティブに接続でき、関心のある主要なデータソースに迅速に接続することができます。

カスタマイズビューを作成し異種ソース間でクエリをフェデレート

各部門はConnect Cloud を使用して、Derived View とクエリフェデレーション機能によって、異種ソース間でアクセスするデータをカスタマイズできます。フェデレーテッドクエリを作成すると、複数ソースからのデータが、同じデータベースからのものであるかのようにリアルタイムでマージされます。その後、クエリを名前付きビューとして保存し、簡素化、共有、再利用することができます。Connect Cloud は、一貫したアウトプットのために、異種システムからのデータの構造化、集計、フィルタリングの複雑さをすべて処理します。

アクセスを一元管理しながらユーザーをエンパワー

Connect Cloud は、直感的なインターフェースを備えた一元化されたクラウドプラットフォームを提供し、すべてのデータソースへのデータアクセスを管理する機能を維持しつつ、多様なユーザーにアクセスを許可することができます。すべてのデータコネクションを管理し、きめ細かなデータアクセス制御を設定し、企業全体のデータ接続消費を監視します。ユーザークレデンシャルを有効にすることで、データソースレベルでのデータアクセス許可が尊重され、ユーザーは許可されたデータのみにアクセスできるようになります。

従来のデータ仮想化 vs. クラウドのデータ仮想化

従来のデータ仮想化 CData が提供するクラウド向けデータ仮想化
アーキテクチャ 元々オンプレミスのデータストレージ用に構築された。

今日の企業向けに動的でスケーラブルなテクノロジーを使用して構築されたクラウドネイティブなSaaS プラットフォーム。

データコネクティビティ 歴史的には、構造化データベースを扱うために作られており、クラウドアプリケーションとの接続性は限定的。一般的なコンサンプションツールでは、同期先ソースに接続するために高度なテクニカルスキルが要求されることが多い。 クラウドのデータ構造、ファイルの種類、テクノロジーに依存しない。 最も人気のあるBI ツール、ノーコードアプリ、開発者ツール、ETL ツールから、数百ものクラウドアプリケーションやサービスにすぐに接続。
デプロイ レガシーアーキテクチャのため、データ仮想化の実装、ソフトウェアのアップグレード、データソースやユーザーの追加には、技術リソースと追加のハードウェアが必要になることが多い。

ソフトウェアのインストールが不要。したがってメンテナンス更新も必要なし。簡単な3ステップで使用を開始できる:

  1.  無償トライアルにサインアップし、すぐにプラットフォームにアクセス。
  2. 自分のユーザークレデンシャルを使いコネクションを作成。
  3. データを使いたいツールを選択。柔軟なクラウドインフラストラクチャーは、新規データソースとユーザーの追加で自動的に拡張される。
セキュリティ / 権限 データベース / データウェアハウスにすでに保存されているデータに接続し、ターゲットソースのユーザー権限を利用しない。 ユーザー権限はソースシステムレベルで尊重され、ユーザーは許可されたデータのみにアクセス。
データソースの幅 クラウドデータソースやクラウドデータのコンサンプションツールへの接続性は、コアコンピテンシーではない。その結果、データソースやツールの数が限られ、より多くの投資、時間、技術リソースが必要になる。 データコネクティビティはCData の生業であり、あらゆるクライアントから数百のデータソースへのユニバーサルコネクティビティを提供。その多くはCRUD をサポート。

30日間の無償トライアルで、ぜひCData のコネクティビティをご体感ください。

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