こんにちは!リードエンジニアの杉本です。
OutSystems は、企業がオムニチャネルのエンタープライズアプリケーションを開発、展開、管理するためのツールを提供するローコードプラットフォームです。CData Connect Cloud と組み合わせると、ビジネスアプリケーション用にHCL Domino データにクラウド上でアクセスできます。この記事では、Connect Cloud にHCL Domino の仮想データベースを作成し、OutSystems でHCL Domino データから単純なアプリを構築する方法を説明します。
Connect Cloud アカウントの取得
以下のステップを実行するには、CData Connect Cloud のアカウントが必要になります。こちらから製品の詳しい情報とアカウント作成、30日間無償トライアルのご利用を開始できますので、ぜひご利用ください。
Connect Cloud からHCL Domino に接続する
CData Connect Cloud は直感的なクリック操作ベースのインターフェースを使ってデータソースに接続します。
- Connect Cloud にログインし、 Add Connection をクリックします。
- Add Connection パネルから「HCL Domino」を選択します。
-
必要な認証情報を入力し、HCL Domino に接続します。
Domino 接続プロパティの取得・設定方法
接続の前に
CData 製品を経由してDomino に接続するには、「Proton コンポーネント」のインストールが必要です。通常、
Proton はAppDev パックの一部として配布されています。Proton またはAppDev パックの入手およびインストール方法については、HCL のドキュメントを参照してください。
CData 製品は匿名アクセス、またはクライアント証明書の提供によりProton を認証できます。
これらのオプションは両方ともDomino で特定の設定が必要です。
次の2セクションでは、接続に必要な事前設定について説明します。使用したい認証方法に対応するセクションを参照してください。
クライアント証明書による認証の設定
クライアント証明書による認証では、CData 製品は専用のユーザーアカウントとして接続します。このユーザーには、接続するすべてのデータベースに対するdesigner
またはそれ以上のアクセス権が付与する必要があります。
また、CData 製品を使用するためにはユーザーがインターネット証明書を取得する必要があります。サーバーコンソールで以下のコマンドを実行することで、Proton にこの証明書を作成させることができます。
APPUSER はCData 製品でアクセス設定するユーザーアカウント名、ADMINISTRATOR は証明書を受け取るユーザー名です。
load proton --setupclient "APPUSER" --sendto "ADMINISTRATOR"
新しい証明書は、Notes のADMINISTRATOR
メールボックスから利用できます。証明書は、クライアント証明書(clientcert)およびキー(clientkey)の2ファイルに分けて送信される場合があります。
キーファイルのテキストを証明書ファイルの末尾にコピーアンドペーストして、2つのファイルを結合する必要があります。
匿名認証の設定
匿名アクセスでは、CData 製品はAnonymous という一般的なユーザーアカウントで接続します。
接続するすべてのデータベースには、次の2つの権限が設定される必要があります。
- Anonymous ユーザーには、designer またはそれ以上のデータベースへのアクセス権が付与される必要があります。
- データベースは、Maximum Internet name and password オプションがdesigner またはそれ以上のアクセスに設定される必要があります。
この設定は、データベースのAccess Control List オプションのAdvanced タブにあります。
Domino への接続
接続するには以下を設定します。
- Server:Proton サービスを使ってDomino を実行中のサーバーのIP アドレス。
- Port:Proton サービスがリッスンしているポート番号。
- Database:.nsf 拡張子を含むデータベースファイル名。
- SSLServerCert:サーバーが受け入れ可能なTLS/SSL 証明書に設定。コンピュータによって信頼されていない他の証明書はすべて拒否されます。または、"*"
を設定するとすべての証明書を受け入れます。
Domino への認証
CData 製品は、クライアント証明書を使用してProton に認証することも、匿名アクセスで認証することも可能です。
クライアント証明書による認証
クライアント証明書で認証するには以下を設定します。
- AuthScheme:SSLCertificate に設定。
- SSLClientCertType:これは、証明書ファイルの形式と一致する必要があります。
通常、.pem 証明書の場合はPEMKEY_FILE、.pfx 証明書の場合はPFXFILE のいずれかになります。
- SSLClientCert:証明書ファイルへのパス。
匿名認証
匿名認証を使用するには、AuthScheme をAnonymous に設定します。
- Create & Test をクリックします。
- Add HCL Domino Connection ページのPermissions タブに移動し、ユーザーベースのアクセス許可を更新します。
パーソナルアクセストークンを追加する
OAuth 認証をサポートしないサービス、アプリケーション、プラットフォーム、フレームワークから接続する場合、パーソナルアクセストークン(Personal Access Token, PAT)を認証に使用できます。きめ細かくアクセスを管理するために、サービスごとに個別のPAT を作成するのがベストプラクティスです。
- User Profile ページでPersonal Access Token セクションにスクロールし、 Create PAT をクリックします。
- PAT の名前を入力して Create をクリックします。
- パーソナルアクセストークンは作成時にしか表示されないため、必ずコピーして安全に保存してください。
コネクションが構成されたら、OutSystems からHCL Domino に接続できるようになります。
OutSystems からHCL Domino に接続する
以下のステップでは、OutSystems からCData Connect Cloud に接続して新しいHCL Domino データベース接続を作成する方法の概要を説明します。
- OutSystems Service Studio を開きます。
- 歯車アイコン をクリックし、Service Center のEnvironment Management を開きます。
- Administration をクリックして「Database Connections」を選択します。
- 「New Database Connection」をクリックします。
- データベース接続を設定します。
- Name:接続の名称(例:CData Connect Cloud HCL Domino)
- DBMS:SQL Server またはAzure SQL
- Username:Connect Cloud ユーザー(例:user@mydomain.com)
- Password:Connect Cloud ユーザーのPAT
- Server:tds.cdata.com,14333
- Schema:HCL Domino コネクションの名前(例: Domino1)
- 「Test Connection」をクリックします。
- 「Create」をクリックします。
HCL Domino テーブルまたはビューを拡張モジュールのエンティティにマップする
HCL Domino のデータベース接続を作成したら、テーブルまたはビューをOutSystems のエンティティにマップする拡張機能を作成できます。作成していない場合は、Service Studio でアプリケーションを作成します。
- Service Studio を開き、既存のアプリケーションを開きます。
- 「Add Module」をクリックし、「Module Name」(例:domino_db_extension)を設定し、「Module Type」を「Extension」に設定して、「Create Module」をクリックします。
- Integration Studio で、環境に接続します。
- 拡張ツリーで「Entities」を右クリックし、「Connect to External Table or View...」を選択します。
- ウィザードのステップに従って、使用するテーブルおよびビューを選択します。
- Integration Studio で「1-Click Publish」をクリックします。
- 「1-Click Publish」ウィザードでプロセスが完了したら、「Configure」をクリックします。
- Service Center で、拡張機能の論理データベース名を、拡張機能が使用するデータベース接続に関連付け、「Apply」をクリックします。
- アプリケーションで「Manage Dependencies...」をクリックします。
- 拡張機能に依存関係を追加し、アプリケーションで使用するエンティティを選択します。
これで、標準のOutSystems エンティティと同じように、HCL Domino データにアクセスして操作できます。
詳細と無償トライアル
Connect Cloud とOutSystems を使用すると、HCL Domino に接続されたアプリケーションを簡単に構築できます。今すぐOutSystems のHCL Domino データで作業を開始するには、Connect Cloud の無償トライアルにサインアップしてください。