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CData Connect

ノーコードアプリ開発ツールSAP Build Apps(AppGyver)でAmazon Athena 連携アプリを作成

CData Connect Server を使ってAmazon Athena データの仮想OData API エンドポイントを作成して、SAP Build Apps からAmazon Athena データを使ったアプリを作成する方法。

杉本和也
リードエンジニア

最終更新日:2023-09-21
athena ロゴ

CData

connect ロゴ画像
SAP AppGyver ロゴ

こんにちは!リードエンジニアの杉本です。

SAP Build Apps(旧:AppGyver) は コーディングスキルを持たないユーザーでもWeb・モバイルアプリケーションを構築できるノーコード開発プラットフォームです。この記事では、CData Connect Server を経由して SAP Build Apps からAmazon Athena に連携するアプリを作成する方法を説明します。

CData Connect Server は、Amazon Athena データのクラウド to クラウドの仮想OData インターフェースを提供し、SAP Build Apps からリアルタイムにAmazon Athena データへ連携することができます。

ホスティングについて

Build Apps からCData Connect Server に接続するには、利用するConnect Server インスタンスをネットワーク経由での接続が可能なサーバーにホスティングして、URL での接続を設定する必要があります。CData Connect がローカルでホスティングされており、localhost アドレス(localhost:8080 など)またはローカルネットワークのIP アドレス(192.168.1.x など)からしか接続できない場合、Build Apps はCData Connect Server に接続することができません。

クラウドホスティングでの利用をご希望の方は、AWS MarketplaceGCP Marketplace で設定済みのインスタンスを提供しています。


Amazon Athena の仮想OData API エンドポイントを作成

まずCData Connect Server でデータソースへの接続およびOData API エンドポイント作成を行います。

  1. CData Connect Server にログインして、Databases をクリックします。 データベースを追加
  2. 利用できるデータソースアイコンから"Amazon Athena" を選択します。
  3. Amazon Athena に接続するために必要なプロパティを入力します。

    Amazon Athena 接続プロパティの取得・設定方法

    Amazon Athena リクエストの認証には、アカウントの管理のクレデンシャルか、IAM ユーザーのカスタムPermission を設定します。 AccessKey にAccess Key Id、SecretKey にはSecret Access Key を設定します。

    AWS アカウントアドミニストレータとしてアクセスできる場合でも、AWS サービスへの接続にはIAM ユーザークレデンシャルを使用することが推奨されます。

    IAM ユーザーのクレデンシャル取得は以下のとおり:

    1. IAM コンソールにログイン。
    2. Navigation ペインで「ユーザー」を選択。
    3. ユーザーのアクセスキーを作成または管理するには、ユーザーを選択してから「セキュリティ認証情報」タブを選択。

    AWS ルートアカウントのクレデンシャル取得は以下のとおり:

    1. ルートアカウントの資格情報を使用してAWS 管理コンソールにサインイン。
    2. アカウント名または番号を選択し、表示されたメニューで「My Security Credentials」を選択。
    3. 「Continue to Security Credentials」をクリックし、「Access Keys」セクションを展開して、ルートアカウントのアクセスキーを管理または作成。

    EC2 インスタンスからの認証

    EC2 インスタンスからCData 製品を使用していて、そのインスタンスにIAM ロールが割り当てられている場合は、認証にIAM ロールを使用できます。 これを行うには、UseEC2Roles をtrue に設定しAccessKeySecretKey を空のままにします。 CData 製品は自動的にIAM ロールの認証情報を取得し、それらを使って認証します。

    AWS ロールとして認証

    多くの場合、認証にはAWS ルートユーザーのダイレクトなセキュリティ認証情報ではなく、IAM ロールを使用することをお勧めします。 代わりにRoleARN を指定してAWS ロールを使用できます。これにより、CData 製品は指定されたロールの資格情報を取得しようと試みます。 (すでにEC2 インスタンスなどで接続されているのではなく)AWS に接続している場合は、役割を担うIAM ユーザーのAccessKeySecretKey を追加で指定する必要があります。AWS ルートユーザーのAccessKey およびSecretKey を指定する場合、 ロールは使用できません。

    MFA での認証

    多要素認証を必要とするユーザーおよびロールには、MFASerialNumber およびMFAToken 接続プロパティを指定してください。 これにより、CData 製品は一時的な認証資格情報を取得するために、リクエストでMFA 認証情報を送信します。一時的な認証情報の有効期間 (デフォルトは3600秒)は、TemporaryTokenDuration プロパティを介して制御できます。

    Amazon Athena への接続

    AccessKeySecretKey プロパティに加え、DatabaseS3StagingDirectoryRegion を設定します。Region をAmazon Athena データがホストされているリージョンに設定します。S3StagingDirectory をクエリの結果を格納したいS3内のフォルダに設定します。

    接続にDatabase が設定されていない場合は、CData 製品はAmazon Athena に設定されているデフォルトデータベースに接続します。

    接続を設定
  4. Test Database をクリックします。
  5. Permission -> Add をクリックして、新しいユーザーを追加し、適切な権限を指定します。
  6. API タブをクリックして OData API エンドポイントが生成されていることを確認します。

SAP Build Apps でアプリを作成する

それではSAP Build Apps 側でアプリ開発を開始します。

  1. 「CREATE NEW」をクリックし、
  2. 任意の名前でアプリを作成します。
  3. これで以下のようにアプリの開発画面が立ち上がります。

OData Integration の登録

アプリを作成したら、まず SAP Build Apps アプリでAPI 連携処理を行うための設定を追加します。

  1. 「DATA」タブから「OData Integration」を追加しましょう。
  2. 「Authentication Type」は「Basic authentication」を選択し、先ほど作成したCData Connect Server User のID とToken をそれぞれUsername・Passwordに入力します。 Base API URL はCData Connect Server のAPI タブにある「Base URL」で確認できます。これらを設定して「Verify URL」のボタンをクリックしましょう。
  3. すると自動的にCData Connect Server に登録されているAPI データモデルを読み取って、SAP Build Apps が扱いやすい形で「list」、「retreve」、「create」、「update」、「delete」処理が生成されます。
  4. 通常のREST API だと一つ一つ仕様を読み取って、登録していかなければいけないのですが、OData インターフェースに統一してくれるCData Connect Server を挟むことで、API の仕様を意識せず、SAP Build Apps で扱えるようになります。

変数の定義

それでは作成した OData Integration 機能を使ってアプリを作っていきます。とはいえ画面を作成する前に、API 経由で取得したデータを格納する変数を登録しておきましょう。

  1. 画面デザインページから「VARIABLES」に移動します。
  2. CData Connect Server から取得するデータ構造に合わせて変数を定義します。List とObject 構造の組み合わせで構成しましょう。

一覧画面の構成

変数を定義したら一覧画面を構成しましょう。

  1. 今回はCard 形式の画面を作成しますが、カードを繰り返し表示するためにまず「Container」を配置します。
  2. このContainer の中にCard を配置することで、カードが繰り返し表示される画面が構成できます。
  3. Card を配置後、Properties タブから「Repeat with」で先ほど作成した変数をバインドします。
  4. 「Data and Vaiables」を選択し
  5. 先ほど作成しておいたList の変数をバインドします。
  6. List の変数をバインドすると、Card にあるTitle やContent にもバインドできるようになります。
  7. 「Data item in repeat」でそれぞれの変数をバインドしましょう。

Logic の記述

最後にAPI から取得したデータを変数に格納するLogic を記述していきます。

  1. 画面下にあるLogic タブを開いて、ページを開いたときのLogic にAPI からデータを取得する「Get record collection」の処理を追加します。
  2. 「Get record collection」の処理には認証情報を設定する必要があるので「Authentication」をクリックします。
  3. 今回は固定値として設定するので「Obejct with properties」を選択し
  4. 「Authentication Type」から「basic」を選択した上で、CData Connect Server のID とAPI Token をそれぞれ設定して保存します。
  5. 次に取得したレコードを変数に格納します。「Set page variable」をLogic に配置しましょう。
  6. 「Set page variable」を配置したら一旦Logic のコンポーネントをそれぞれつなげます。これで値を「Get record collection」から引き継げるようになります。
  7. それでは「Set page variable」の値の設定を行いましょう。「Assigned value」のボタンをクリックし、
  8. 「Mapping」を選択します。
  9. デフォルトでは以下のような画面になっているので「no value」のボタンをクリックし、
  10. 「Output value of another node」をクリック。
  11. 前のLogic から引き継いだ「Get record collection」を選択します。
  12. これでMapping が行えるようになります。
  13. ドラッグアンドドロップで取得したデータと変数をマッピングしましょう。ここで予め変数をList とObject 形式で構成していたことが活きてきます。

実行してみる

それでは作成したアプリを実際に動かしてみましょう。

  1. 「LAUNCH」タブから「Open App Preview Portal」をクリックします。
  2. 以下のようにアプリ一覧画面が立ち上がるので「CDataSample」をクリックします。
  3. すると、Amazon Athena からCData Connect Server 経由でデータを取得してきて、一覧表示を行った画面が表示されます。

このように、CData Connect Server を経由することで、API 側の複雑な仕様を意識せずにAPI 連携をしたアプリをSAP Build Apps で開発できます。他にも多くのデータソースに対応するCData Connect Server の詳細を、こちらからご覧ください。

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