CData Arc 機能紹介 - 成功パス(Success Path)とその利用例

by 色川穂高 | 2024年06月07日

CData Arc 機能紹介 - 成功パス(Success Path)とその利用例

こんにちは。CData Software Japan の色川です。

CData Arc のデータ連携フローは「Select アクションなど起点(トリガー)となるコネクタでのアウトプット」ではじまり「Upsert アクションなど終端(ターミナル)となるコネクタへのインプット」で終了する流れがもっともスタンダードな構成です。

ただ、シナリオによっては「あるデータソースへのUpsert アクションに成功したら、同じデータ(インプットファイル)を別のデータソースにもUpsert したい」という構成を取りたい場面もあると思います。そんな時に利用頂けるのが、Arc の「成功パス(Success Path)」です。

Arc の「成功パス(Success Path)」は、応用的なフローを構成する際に有用な機能の1つです。先日リリースされたArc 2024(24.1)ではFTP Server コネクタやSFTP Server コネクタでも成功パス(Success Path)がサポートされるようになりました。

この記事では、Arc の「成功パス(Success Path)機能とその利用例」についてご紹介します。

成功パス(Success Path)

Arc の成功パス(Success Path)は、正常に処理(送信)されたインプットファイルをルーティングするコネクタを指定できる機能です。

成功パス(Success Path)

処理(送信)に失敗したデータ(インプットファイル)をハンドリングするための「エラーパス」と対になる機能として捉えていただくとイメージしやすいかも知れません。以前から提供されていたエラーパスと比べ、成功パス(Success Path)は近年に搭載された比較的新しい機能です。

Arc のフローでは(コネクタを配置した状態のままでは)終端のコネクタからはフローをつなぐことができません(アウトプットファイルが生成されません)ので、例えば「終端コネクタA のUpsert アクションが成功した場合のみ、同じデータ(インプットファイル)を対象にコネクタB のUpsert アクションも実行したい」といった構成は出来ないのでは、と思われるかも知れませんが、そういったシナリオも成功パス(Success Path)を利用するとシンプルに実現することができます。

このようなフローは、成功パス(Success Path)が機能実装される以前も、コネクタの送信後イベントなどでArcScript を利用すれば実現することができましたが、成功パス(Success Path)を利用すれば、とてもシンプルに、かつ可視化された形で構成することができます。

成功パス(Success Path)を指定したいときの操作はとても簡単で、対象コネクタを右クリックして「成功パスを表示」することで指定することができます。

成功パス(Success Path)

成功パス(Success Path)

これでコネクタでの処理(送信)が正常に終了したファイル(のみ)が、成功パスの先に指定したコネクタにルーティング(インプット)されるようになります。

成功パス(Success Path)

以下では、成功パス(Success Path)の利用例を紹介します。

ex) 1. Salesforce へのUpsert が成功したら、そのデータをkintone にもUpsert

「SQL Server から取得(Select)したデータをSalesforce へUpsert して、Upsert が成功した場合のみ、そのデータをkintone にもUpsert したい」と言うシナリオを考えたとき、取得したデータをCopy コネクタで分岐するアプローチでは「成功した場合のみ」を満たすことができません。このようなときに成功パス(Success Path)が有用です。

この例のシナリオであれば、Salesforce へUpsert するコネクタで、成功パス(Success Path)を構成して、そのデータをkintone へのUpsert(するためのマッピングコネクタ)にルーティングすればOK です。

Salesforce へのUpsert が成功したら、そのデータをkintone にもUpsert

Salesforce へのUpsert が成功したら、そのデータをkintone にもUpsert

ex) 2. SFTP Server に用意したファイルがダウンロードされたら、そのファイルを添付してメールで通知

先日リリースされたArc 2024(24.1)でFTP Server コネクタやSFTP Server コネクタでも成功パス(Success Path)がサポートされるようになりました。

これにより「SFTP Server に用意したファイルがダウンロードされたら、そのファイルを添付してメールで通知」するフローなどが、とてもシンプルに構成できるようになりました。

この例のシナリオであれば、送信処理(クライアントから着信され、get でダウンロードされる)用に構成されたSFTP Server コネクタで、成功パス(Success Path)を構成して、そのデータをEmail Send コネクタへルーティングすればOK です。

SFTP Server に用意したファイルがダウンロードされたら、そのファイルを添付してメールで通知

SFTP Server に用意したファイルがダウンロードされたら、そのファイルを添付してメールで通知

SFTP Server に用意したファイルがダウンロードされたら、そのファイルを添付してメールで通知

まとめ

この記事では、Arc の「成功パス(Success Path)機能とその利用例」についてご紹介しました。

Arc の「成功パス(Success Path)」を活用すると、実現できる連携シナリオが大きく広がります。Arc 2024(24.1)ではFTP Server コネクタやSFTP Server コネクタでも成功パス(Success Path)がサポートされるようになりました。

CData Arc はシンプルで拡張性の高いコアフレームワークに、豊富なMFT・EDI・エンタープライズコネクタを備えたパワフルな製品です。CData Drivers との組み合わせで270を超えるアプリケーションへの連携を実現できます。

皆さんのつなぎたいシナリオでぜひ CData Arc を試してみてください。
CData Arc - セキュアなデータ連携とマネージドファイル転送(MFT)

製品を試していただく中で何かご不明な点があれば、テクニカルサポートへお気軽にお問い合わせください。

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この記事では CData Arc™ 2024 - 24.1.8910.0 を利用しています。

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