Adalo でHCL Domino のデータと連携したアプリを作成

CData Connect Cloud を使ってHCL Domino のOData フィードを作成し、Adalo でカスタムアプリを作成します。

杉本和也
リードエンジニア

最終更新日:2022-10-20

この記事で実現できるHCL Domino 連携のシナリオ

こんにちは!リードエンジニアの杉本です。

Adalo は ノーコードでスマホやWebベースのアプリを構築できるクラウドサービスです。さらにCData Connect Cloud と連携することで、ノーコードアプリ開発用のHCL Domino のデータへのクラウドベースのアクセスをノーコードで追加できます。本記事では、CData Connect Cloud 経由でAdalo からHCL Domino 連携を実現する方法を紹介します。

CData Connect Cloud はHCL Domino のデータへのクラウドベースのOData インターフェースを提供し、Adalo からHCL Domino のデータへのリアルタイム連携を実現します。

CData Connect Cloud とは?

CData Connect Cloud は、以下のような特徴を持ったクラウド型のリアルタイムデータ連携製品です。

  • SaaS やクラウドデータベースを中心とする150種類以上のデータソース
  • BI、アナリティクス、ETL、ローコードツールなど30種類以上のツールやアプリケーションから利用可能
  • リアルタイムのデータ接続に対応。データの複製を作る必要はありません
  • ノーコードでシンプルな設定

詳しくは、こちらの製品資料をご確認ください。

Connect Cloud アカウントの取得

以下のステップを実行するには、CData Connect Cloud のアカウントが必要になります。こちらから製品の詳しい情報とアカウント作成、30日間無償トライアルのご利用を開始できますので、ぜひご利用ください。


Connect Cloud を構成

Adalo でHCL Domino のデータを操作するには、Connect Cloud からHCL Domino に接続し、コネクションにユーザーアクセスを提供してHCL Domino のデータのOData エンドポイントを作成する必要があります。

HCL Domino に接続したら、目的のテーブルのOData エンドポイントを作成します。

(オプション)新しいConnect Cloud ユーザーの追加

必要であれば、Connect Cloud 経由でHCL Domino に接続するユーザーを作成します。

  1. 「Users」ページに移動し、 Invite Users をクリックします。
  2. 新しいユーザーのE メールアドレスを入力して、 Send をクリックしてユーザーを招待します。 新しいユーザーを招待
  3. 「Users」ページからユーザーを確認および編集できます。 Connect Cloud ユーザー

パーソナルアクセストークン(PAT)の追加

OAuth 認証をサポートしていないサービス、アプリケーション、プラットフォーム、またはフレームワークから接続する場合は、認証に使用するパーソナルアクセストークン(PAT)を作成できます。きめ細かなアクセス管理を行うために、サービスごとに個別のPAT を作成するのがベストプラクティスです。

  1. Connect Cloud アプリの右上にあるユーザー名をクリックし、「User Profile」をクリックします。
  2. 「User Profile」ページで「Access Token」セクションにスクロールし、 Create PAT をクリックします。
  3. PAT の名前を入力して Create をクリックします。 Creating a new PAT
  4. パーソナルアクセストークン(PAT)は作成時にしか表示されないため、必ずコピーして安全に保存してください。

Connect Cloud からHCL Domino に接続

CData Connect Cloud では、簡単なクリック操作ベースのインターフェースでデータソースに接続できます。

  1. Connect Cloud にログインし、 Add Connection をクリックします。 コネクションの追加
  2. 「Add Connection」パネルから「HCL Domino」を選択します。 データソースの選択
  3. 必要な認証プロパティを入力し、HCL Domino に接続します。

    Domino への接続

    Domino のデータに接続するには、以下のプロパティを設定してください。

    • URL: Domino データベースをホスティングしているサーバーのホスト名、またはIP を入力します。サーバーのポート番号を含めてください。例えば、http://sampleserver:1234/
    • DatabaseScope: Domino Web UI 内のスコープ名を入力します。ドライバーは、ここで指定したスコープによって制御されるスキーマの、フォームとビューを公開します。Domino Admin UI で、サイドバーからScopes メニューを選択します。このプロパティを、既存のスコープ名に設定します。

    Domino での認証

    Domino は、ログインクレデンシャルまたはAzure Active Directory OAuth アプリケーションを使用した認証をサポートしています。

    ログインクレデンシャル

    ログインクレデンシャルで認証するには、以下のプロパティを設定してください:

    • AuthScheme: これを"OAuthPassword" に設定します
    • User: 認証するDomino ユーザーのユーザー名
    • Password: 認証するDominoユ ーザーに関連付けられたパスワード

    ドライバーはログインクレデンシャルを使用して、自動的にOAuth トークン交換を実行します。

    AzureAD

    この認証方法は、Azure Active Directory をIdP として使用してJWTトークンを取得します。Azure Active Directory にカスタムのアプリケーションを作成し、それをIdP として設定する必要があります。そのためには、ヘルプドキュメントの指示に従ってください。その後、以下のプロパティを設定します。

    • AuthScheme: これを"AzureAD" に設定します
    • InitiateOAuth: これをGETANDREFRESH に設定します。InitiateOAuth を使用すると、OAuth 交換の繰り返しやOAuthAccessToken の手動設定を避けることができます。
    • OAuthClientId: カスタムOAuth アプリケーションのセットアップ時に取得したクライアントID
    • OAuthClientSecret: カスタムOAuth アプリケーションのセットアップ時に取得したクライアントシークレット
    • CallbackURL: アプリ登録時に定義したリダイレクトURI。例えば、https://localhost:33333
    • AzureTenant: データにアクセスするために使用されるMicrosoft Online テナント。companyname.microsoft.com 形式の値またはテナントID のいずれかを指定してください。

      テナントID は、Azure ポータルのAzure Active Directory > プロパティページに表示されているディレクトリID と同じです。

    接続の設定(Salesforce の表示)
  4. Create & Test をクリックします。
  5. 「Add HCL Domino Connection」ページの「Permissions」タブに移動し、ユーザーベースのアクセス許可を更新します。 権限を更新

Connect Cloud にHCL Domino OData エンドポイントを追加する

HCL Domino に接続したら、目的のテーブルのOData エンドポイントを作成します。

  1. OData ページに移動し、 Add をクリックして新しいOData エンドポイントを作成します。
  2. HCL Domino 接続(例:Domino1)を選択し、Next をクリックします。
  3. 使用するテーブルを選択し、「Confirm」をクリックします。 テーブルを選択(Salesforce の例)

コネクションとOData エンドポイントを設定したら、Adalo からHCL Domino のデータに接続できます。

Adalo でアプリを作成する

Connect Cloud 側の準備が完了したら、早速Adalo 側でアプリ開発を開始します。

  1. 「CREATE NEW APP」をクリックし
  2. 今回は「Desktop Web App」を作成します。
  3. template を最初に選ぶことができますが、今回は検証用なので何も無い「Blank」で作成しました。
  4. 最後にアプリ名とカラーリング設定を選んで、アプリの準備は完了です。

External Collections の登録

続いてConnect Cloud への接続をAdalo に追加します。Adalo では「Collection」という形でデータ構造を持ち、アプリのデータを管理することができるのですが、この「Collection」を外部のAPI とシームレスに連携した形で利用することができる「External Collections with APIs」という機能があります。この機能を用いてConnect Cloud に接続します。

  1. アプリを作成したら、まず Adalo アプリ内でデータを扱うための定義である「Collection」を登録します。Collection は Adalo 内部の独自DBのような「Database Collections」と、外部のAPI に対してシームレスにアクセスすることが可能な「External Collections」があります。今回は外部のAPIに対してアクセスを行うので「External Collections」で登録します。
  2. External Collections の登録画面では最初にコレクション名とAPI のベースとなるURLエンドポイントを指定します。任意のCollection 名とAPI Base URLに先程CData Connect Server で登録したHCL Domino の対象リソースに接続できるOData のエンドポイントを指定します。併せて認証情報として Header に「x-cdata-authtoken」の名前でConnect Cloud ユーザー登録時に生成されているToken を指定します。
  3. 続いてAdalo から実行されるそれぞれのリクエストの関連付けを行います。通常のAPIであれば様々なチューニングが必要となる箇所ですが、HCL Domino ではほぼデフォルトの設定のままで進められます。一点だけ設定が必要な箇所として、HCL Domino からのレスポンスをレコード単位で識別するために「Get All」の設定にある「Results Key」に「value」を登録しておくことが挙げられます。これを設定したら「Next」をクリックしましょう。
  4. 最後にAPI の「RUN TEST」を行います。
  5. 「RUN TEST」をクリック後、最終的に以下のようにメッセージとレスポンスが表示されれば、External Collections の作成は完了です。

一覧画面の作成

それでは作成した External Collections を使ってアプリを作っていきましょう。

  1. まず一覧画面を表示するためにAdalo の画面右上の「+」ボタンをクリックして、「Simple List」をドラッグアンドドロップで画面に配置します。
  2. 以下のように配置できたら「What is this a list of?」で先程作成したExternal Collections の定義を紐付けます。
  3. 併せて「Title」と「Subtile」を取得するデータ項目に紐付けましょう。
  4. プレビューを実行し一覧画面に移動してみると、以下のようにHCL Domino のデータを取得できていました。

クラウドアプリケーションからHCL Domino のデータへのライブ接続

Adalo からHCL Domino リアルタイムデータに直接接続できるようになりました。これで、HCL Domino のデータを複製せずにより多くの接続とアプリを作成できます。

クラウドアプリケーションから直接100を超えるSaaS 、ビッグデータ、NoSQL ソースへのリアルタイムデータアクセスを取得するには、CData Connect Cloud を参照してください。

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