国産BI ツールのActionista! からHCL Domino に直接連携してビジュアライズ
Actionista! からリアルタイムHCL Domino データに直接連携して分析を実施。
桑島義行
テクニカルディレクター
最終更新日:2022-07-20
CData
こんにちは!テクニカルディレクターの桑島です。
CData Driver for Domino を使って、国産BIツールのActionista!(https://www.justsystems.com/jp/products/actionista/) からHCL Domino データをノーコードで連携して利用できます。この記事では、間にETL/EAI ツールをはさむ方法ではなく、CData JDBC Driver for Domino をActionista! 側に組み込むだけで連携を実現できます。
Actionista! からHCL Domino データへの連携を設定
CData JDBC Driver for Domino をActionista! に配置
- CData JDBC Driver for Domino をActionista! と同じマシンにインストールします。
-
次にインストールした.jar ファイルを以下のパスに格納します:
ドライバー.jar ファイルのディレクトリ C:\Program Files\CData\CData JDBC Driver for Domino 2019J\lib\cdata.jdbc.domino.jar
Actionista! 側のコピー先ディレクトリ C:\JUST\JustBI\jdbc
- 次に、C:\JUST\JustBI\conf にあるdatamanager.properties プロパティファイルに今回使用するHCL Domino のドライバークラスなどを以下のように指定します:
# Domino
loader.jdbc.displayName.Domino = Domino
loader.jdbc.initJdbcUrl.Domino = jdbc:domino:
loader.jdbc.url.Domino = jdbc:domino:
loader.jdbc.driver.Domino = cdata.jdbc.domino.DominoDriver
loader.jdbc.dbmsInfo.Domino = cdata.jdbc.domino.DominoDriver
- これでActionista! へのドライバーの配置が完了しました。
HCL Domino データをActionista! のキューブに取り込み
Actionista! ではデータの保持をキューブという単位で保存します。また、クエリでデータソースからデータを取得するのではなく、キューブに対してクエリを行います。このステップでは、HCL Domino データをキューブに取り込み、分析で使えるようにします。
- Actionista! にログインします。
- 「DataManager」-> 「+キューブの新規作成」をクリックします。
- CData JDBC ドライバはRDB データソースとしてActionista! から利用できるので、「RDB」を選択します。
- 設定情報にHCL Domino への接続に必要なプロパティを入れます:
- RDB の種類:には、上のステップでdisplayName で指定した名前をドロップダウンで選びます。
- 接続URL:HCL Domino に接続するための認証情報をセミコロン区切りで入力します。
Domino 接続プロパティの取得・設定方法
接続の前に
CData 製品を経由してDomino に接続するには、「Proton コンポーネント」のインストールが必要です。通常、
Proton はAppDev パックの一部として配布されています。Proton またはAppDev パックの入手およびインストール方法については、HCL のドキュメントを参照してください。
CData 製品は匿名アクセス、またはクライアント証明書の提供によりProton を認証できます。
これらのオプションは両方ともDomino で特定の設定が必要です。
次の2セクションでは、接続に必要な事前設定について説明します。使用したい認証方法に対応するセクションを参照してください。
クライアント証明書による認証の設定
クライアント証明書による認証では、CData 製品は専用のユーザーアカウントとして接続します。このユーザーには、接続するすべてのデータベースに対するdesigner
またはそれ以上のアクセス権が付与する必要があります。
また、CData 製品を使用するためにはユーザーがインターネット証明書を取得する必要があります。サーバーコンソールで以下のコマンドを実行することで、Proton にこの証明書を作成させることができます。
APPUSER はCData 製品でアクセス設定するユーザーアカウント名、ADMINISTRATOR は証明書を受け取るユーザー名です。
load proton --setupclient "APPUSER" --sendto "ADMINISTRATOR"
新しい証明書は、Notes のADMINISTRATOR
メールボックスから利用できます。証明書は、クライアント証明書(clientcert)およびキー(clientkey)の2ファイルに分けて送信される場合があります。
キーファイルのテキストを証明書ファイルの末尾にコピーアンドペーストして、2つのファイルを結合する必要があります。
匿名認証の設定
匿名アクセスでは、CData 製品はAnonymous という一般的なユーザーアカウントで接続します。
接続するすべてのデータベースには、次の2つの権限が設定される必要があります。
- Anonymous ユーザーには、designer またはそれ以上のデータベースへのアクセス権が付与される必要があります。
- データベースは、Maximum Internet name and password オプションがdesigner またはそれ以上のアクセスに設定される必要があります。
この設定は、データベースのAccess Control List オプションのAdvanced タブにあります。
Domino への接続
接続するには以下を設定します。
- Server:Proton サービスを使ってDomino を実行中のサーバーのIP アドレス。
- Port:Proton サービスがリッスンしているポート番号。
- Database:.nsf 拡張子を含むデータベースファイル名。
- SSLServerCert:サーバーが受け入れ可能なTLS/SSL 証明書に設定。コンピュータによって信頼されていない他の証明書はすべて拒否されます。または、"*"
を設定するとすべての証明書を受け入れます。
Domino への認証
CData 製品は、クライアント証明書を使用してProton に認証することも、匿名アクセスで認証することも可能です。
クライアント証明書による認証
クライアント証明書で認証するには以下を設定します。
- AuthScheme:SSLCertificate に設定。
- SSLClientCertType:これは、証明書ファイルの形式と一致する必要があります。
通常、.pem 証明書の場合はPEMKEY_FILE、.pfx 証明書の場合はPFXFILE のいずれかになります。
- SSLClientCert:証明書ファイルへのパス。
匿名認証
匿名認証を使用するには、AuthScheme をAnonymous に設定します。
jdbc:domino:Server=https://domino.corp.com;Database=names.nsf;Port=3002;SSLClientCertType=PEMKEY_FILE;SSLClientCert=full_path_of_certificate.pem;SSLServerCert=*
- ユーザー名:接続するアカウントのユーザー名(URL に含めることも可)
- パスワード:接続するアカウントのパスワード(URL に含めることも可)
- 「接続」ボタンを押してHCL Domino に接続します。
- HCL Domino への接続が完了すると、JDBC Driver がHCL Domino のスキーマを取得して、テーブル・ビューをプルダウンメニューに表示します。分析キューブで使用するテーブル・ビューを選択して、OK ボタンを押します。
- 選択したオブジェクトのカラムが表示されます。JDBC Driver は、HCL Domino データのスキーマを検出してActionista! に渡すので、カラム名だけでなく、データ型の推定がすでになされています。ここで細かい型修正やデータの抽出条件を必要があれば設定して保存します。
- データマネージャー画面でHCL Domino データを選択して、「+取り込み」ボタンを押すとデータがキューブに保存されます。これでキューブへのデータ登録が完了です。
Actionista! 上にHCL Domino データのダッシュボードを作成する
それでは簡単なダッシュボードを作成していきます。
- 「Dashboard」-> 「ダッシュボードの新規作成」-> 「キューブから作成」をクリックします。
- 先ほど作成したHCL Domino データのキューブを選択して、ダッシュボード名を任意で入力して、OK を押します。
- 左側にある明細パネルを右側のエリアにドラッグ&ドロップしますと、明細パネルの作成ウィンドウが表示されるので、HCL Domino キューブから表示させる項目を選択します。
- そのままキューブのデータが表示することができます。ドリルダウンなどを行いたい場合は、サイドメニューにある分析パネルで作成してください。
CData JDBC Driver for Domino をActionista! で使うことで、ノーコードでHCL Domino データをビジュアライズできました。ぜひ、30日の無償評価版をお試しください。
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