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詳細はこちら →Linux/UNIX 上のPython からNetSuite のデータにデータ連携
CData ODBC Driver を使って、Linux/UNIX 上のPython アプリケーションからNetSuite のデータへのデータ連携を実現します。
最終更新日:2022-11-27
この記事で実現できるNetSuite 連携のシナリオ
こんにちは!ドライバー周りのヘルプドキュメントを担当している古川です。
CData ODBC Driver for NetSuite を使えば、豊富なPython のエコシステムを使ったデータ連携が簡単に行えます。CData Linux/UNIX ODBC Driver for NetSuite とpyodbc module を使って、簡単にNetSuite に連携するPython アプリケーションを構築したり、データ分析が手軽に行えます。本記事では、pyodbc のビルトイン関数を使って、NetSuite に接続し、クエリを実行、表示する方法を説明します。
CData ODBC ドライバとは?
CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。
- NetSuite をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
- 多様なアプリケーション、ツールにNetSuite のデータを連携
- ノーコードでの手軽な接続設定
- 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み
CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてNetSuite の接続を設定、2.Linux 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。
CData ODBC Drivers をUNIX/Linux マシンで利用
CData ODBC Drivers は、Ubuntu、Debian、RHEL、CentOS、Fedora などの様々なRed Hat ベースおよびDebian ベースのシステムでサポートされています。必要なライブラリとパッケージもいくつかあり、システムによってはそれらがデフォルトでインストールされる場合があります。Linux オペレーティングシステムのサポートされているバージョンと必要なライブラリの詳細については、ヘルプドキュメント(オンラインでインストールおよび検索)の[はじめに]セクションを参照してください。
Driver Manager のインストール
ドライバーをインストールする前に、システムにドライバーマネジャーがあることを確認してください。この記事では、広くサポートされている無料のオープンソースODBC ドライバーマネジャーであるunixODBC を使用します。
Ubuntu のようなDebian ベースのシステムの場合、APT パッケージマネジャーを使用してunixODBC をインストールできます。
$ sudo apt-get install unixODBC unixODBC-dev
Red Hat Linux に基づくシステムの場合、yum またはdnf を使用して、unixODBC をインストールできます。
$ sudo yum install unixODBC unixODBC-devel
unixODBC ドライバーマネジャーは、odbcinst.ini ファイルからドライバーに関する情報を読み取り、odbc.ini ファイルからデータソースに関する情報を読み取ります。 ターミナルに以下のコマンドを入力すると、システム上の構成ファイルの場所を特定できます。
$ odbcinst -j
コマンドの出力には、ODBC データソースと登録済みのODBC ドライバーの構成ファイルの場所が表示されます。 ユーザーデータソースには、odbc.ini が存在するホームフォルダを持つユーザーアカウントからのみアクセスできます。システムのデータソースには、すべてのユーザーがアクセスできます。 以下は、このコマンドの出力例です。
DRIVERS............: /etc/odbcinst.ini
SYSTEM DATA SOURCES: /etc/odbc.ini
FILE DATA SOURCES..: /etc/ODBCDataSources
USER DATA SOURCES..: /home/myuser/.odbc.ini
SQLULEN Size.......:8
SQLLEN Size........:8
SQLSETPOSIROW Size.:8
ドライバーのインストール
標準パッケージ形式(Debian .deb パッケージ形式または.rpm ファイル形式)でドライバーをダウンロードすることができます。フィルをダウンロードしたら、ターミナルからドライバーをインストールできます。
ドライバーインストーラーは、ドライバーをunixODBC に登録し、システムDSN を作成します。これは、後にODBC 接続をサポートするツールやアプリケーションで使用できます。
Ubuntu のようなDebian ベースのシステムの場合、sudo を付けるか、root として次のコマンドを実行します。
$ dpkg -i /path/to/package.deb
Red Hat システムおよび.rpms をサポートするその他のシステムの場合には、sudo またはroot として以下のコマンドを実行します。
$ rpm -i /path/to/package.rpm
ドライバーがインストールされると、unixODBC ドライバーマネジャーを使用して、登録されたドライバーと定義されたデータソースを一覧表示できます。
登録済みドライバーを一覧表示
$ odbcinst -q -d
CData ODBC Driver for NetSuite
...
定義されたデータソースを一覧表示
$ odbcinst -q -s
CData NetSuite Source
...
CData ODBC Driver for NetSuite をunixODBC で使用するには、ドライバーがUTF-16 を使用するように構成されていることを確認してください。これを行うには、以下のように、インストール場所のlib フォルダ(通常は、/opt/cdata/cdata-odbc-driver-for-netsuite) にあるドライバーのINI ファイル(cdata.odbc.netsuite.ini) を編集します。
cdata.odbc.netsuite.ini
...
[Driver]
DriverManagerEncoding = UTF-16
DSN の変更
ドライバーのインストールにより、システムDSN が事前定義されます。システムデータソースファイル(/etc/odbc.ini)を編集し、必要な接続プロパティを定義することで、DSN を変更できます。さらに、$HOME/.odbc.ini で変更するためにroot アクセスを必要としない、ユーザー固有のDSN を作成できます。
Netsuite への接続
NetSuite は現在、2つの異なるAPI を提供しています。
- SuiteTalk はNetSuite との通信に使用する、SOAP ベースのより古いサービスです。多くのエンティティを幅広くサポートし、INSERT / UPDATE / DELETE を完全にサポートします。 しかしデータの抽出用ツールは低機能で、SELECT 時のパフォーマンスは極めて低いです。テーブルを結合するよい方法もありません。データのグループ化および集計はこのAPI からは利用できず、 そのためこれらの操作をサポートするには、すべてをクライアントサイドで実行しなければなりません。
- SuiteQL は新しいAPI です。サービスとのSQL ライクな通信方法を実現するため、JOIN の機能はより豊富になり、GROUP BY や集計機能もサポートします。 加えて、抽出したいカラムだけを取得する機能も完全にサポートします。そのため、データを抽出する際のパフォーマンスがSuiteTalk より大幅に向上しています。ただし、サポートされるのはデータの抽出のみです。
NetSuite に接続するには、以下を行う必要があります。
- Schema を設定して、接続に使用するAPI を指定。データを取得するだけの場合は、SuiteQL の使用をお勧めします。データの取得および変更が必要な場合は、SuiteTalk の使用をお勧めします。
- 使用するAPI に適した接続オプションを設定します。(それぞれのAPI で利用可能な接続オプションが異なります。ヘルプドキュメントの「許可の設定」を参照してください。)
Netsuite への認証
SuiteTalk またはSuiteQL
NetSuite は3つの形式のOAuth 認証を提供します。
- トークンベース認証(TBA)は、基本的にOAuth 1.0 で、OAuthAccessToken とOAuthAccessTokenSecret を実行時ではなくNetSuite UI 内で作成します。 TBA は、2020.2 以降のSuiteTalk およびSuiteQL の両方で利用可能です。
- OAuth 2.0 認証は、SuiteQL でのみ利用できます。OAuth 2.0 認証を強制するには、次のいずれかを実行します。
- OAuthVersion を使用するAPI に明示的に設定、または
- Schema をSuiteQL に設定
- OAuth JWT 認証は、OAuth 2.0 クライアント認証フローであり、クライアント認証情報を含むJWT を使用してNetSuite データへのアクセスを要求します。この認証方法は、Schema がSuiteQL に設定されている場合にのみ使用できます。
認証方法の詳細はヘルプドキュメントの「はじめに」を参照してください。
/etc/odbc.ini または$HOME/.odbc.ini
[CData NetSuite Source]
Driver = CData ODBC Driver for NetSuite
Description = My Description
Account Id = XABC123456
Password = password
User = user
Role Id = 3
Version = 2013_1
これらの構成ファイルの使用に関する具体的な情報については、、ヘルプドキュメントを参照してください。
以下のステップに従ってpyodbc をインストールし、Python オブジェクトを介してNetSuite へのアクセスを開始できます。
pyodbc のインストール
pip ユーティリティを使用してモジュールをインストールできます。
pip install pyodbc
必ず以下のコードでモジュールをインポートしてください。
import pyodbc
Python でのNetSuite のデータへの接続
これで、ODBC 接続文字列またはDSN で接続できます。以下は、接続文字列の構文です。
cnxn = pyodbc.connect('DRIVER={CData ODBC Driver for NetSuite};Account Id=XABC123456;Password=password;User=user;Role Id=3;Version=2013_1;')
以下は、DSN の構文です。
cnxn = pyodbc.connect('DSN=CData NetSuite Sys;')
NetSuite へのSQL の実行
Cursor をインスタンス化し、Cursor クラスのexecute メソッドを使用してSQL ステートメントを実行します。
cursor = cnxn.cursor()
選択
fetchall、fetchone、およびfetchmany を使用し、SELECT ステートメントから返されたRows を取得できます。
import pyodbc
cursor = cnxn.cursor()
cnxn = pyodbc.connect('DSN=CData NetSuite Source;User=MyUser;Password=MyPassword')
cursor.execute("SELECT CustomerName, SalesOrderTotal FROM SalesOrder WHERE Class_Name = 'Furniture : Office'")
rows = cursor.fetchall()
for row in rows:
print(row.CustomerName, row.SalesOrderTotal)
パラメータ化されたクエリをシーケンスまたは因数リストで提供できます。
cursor.execute(
"SELECT CustomerName, SalesOrderTotal
FROM SalesOrder
WHERE Class_Name = ?", 'Furniture : Office',1)
挿入
INSERT コマンドもexecute メソッドを使用します。ただし、挿入後に変更が失われないためにcommit メソッドを呼び出す必要があります。
cursor.execute("INSERT INTO SalesOrder (Class_Name) VALUES ('Furniture : Office')")
cnxn.commit()
更新と削除
挿入の場合と同様に、更新または削除の場合でも、execute を呼び出した後、commit を呼び出す必要があります。
cursor.execute("UPDATE SalesOrder SET Class_Name = 'Furniture : Office'")
cnxn.commit()
メタデータの発見
getinfo メソッドを使用してデータソースやドライバーの機能に関する情報などのデータを取得できます。getinfo メソッドは、入力をODBC SQLGetInfo メソッドに渡します。
cnxn.getinfo(pyodbc.SQL_DATA_SOURCE_NAME)
CData ODBC Driver for NetSuite を使用してNetSuite に接続できるLinux/UNIX 環境で、Python アプリを構築することができるようになりました。
NetSuite からLinux へのデータ連携には、ぜひCData ODBC ドライバをご利用ください
このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをコーディングなしで扱うことができます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。
CData ODBC ドライバは日本のユーザー向けに、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。