2024年 新年のご挨拶

by Jonathan Hikita | 2024年01月03日

2024年 あけましておめでとうございます。
この年が皆さまにとって、世界にとって、素晴らしい年であることを願っております。

2023年のデータ活用のトレンド

2023年は、多くのお客様のCData 製品の利用から、1) 企業レベルでの大規模なデータ利用、2) ハイブリッドクラウドのデータ利用、3) プライベートな生成AI でのデータ利用のためのデータ収集というトレンドが見えました。

  1. 企業レベルでの大規模なデータ利用:従来の各担当者がデータを個人技で分析する形からデータウェアハウス(DWH)に複数のチームが利用する顧客データ(Salesforce、SAP、Dynamics 365、kintone、Marketo、Pardot、Zendesk、Jira、ServiceNow など)を統合して、カスタマー360という形でデータを利用するプロジェクトが活発になってきています。CData が提供するデータパイプライン(ETL&ELT)ツール『CData Sync』が400種類のSaaS・データベース対応により、企業のこのようなニーズに応えています。
  2. ハイブリッドクラウドのデータ利用:SaaS の利用が進展しているとはいえ、多くの企業では企業の資産として自社開発の基幹システムが使われています。Oracle データベース、DB2、SQL Server などのデータベースを利用する基幹データにはクリティカルなデータがありますが、それらのデータの分析環境はパワフルなクラウドデータウェアハウス(DWH、BigQuery、Snowflake、Redshift、Azure Synapse、Databricks など)が選択されています。また、基幹データを活用したサブアプリは、素早く、比較的低コストでの構築が可能なクラウドベースのノーコード / ローコードツールが人気です。そのようなオンプレミスの基幹データとクラウド環境の接続に、前述のCData Sync や、DB からセキュアなREST API を生成する『API Server』、クラウドサービスと基幹を連携する『CData Arc』が引き合いを頂きました。
  3. 生成AI のためのデータ収集:2023年は生成AI が大きく成長した年でしたが、モノリシックなLLM(大規模言語モデル)だけではなく、ビスポーク(オーダーメイド)のLLM を構築する取り組みが始まっています。特定のデータでモデルを構築することで業界内で強みを発揮できるAI を扱うことが意識されるようになってきました。このために各種システム、センサーデータなどより多くのデータをモデル取り込みができる形で収集することが必要になってきています。

このようなデータ活用のトレンドはまったく新しく発生したものではなく、企業内の個人・部署レベルでのデータ活用の長年の努力、使えるデジタルデータの拡大、ノーコードツール・AI などのテクノロジーの発展により進化してきたと考えています。

生成AI で分かれる一流と二流三流の仕事

2023年は生成AI 抜きには語れません。データに関わらずすべてのビジネス領域で生成AI は大きなインパクトを与えています。ライティング、マーケティング、コーディング、翻訳、デザインなどあらゆるところで高度な言語モデルをベースにした生成AI が仕事の効率を高めています。CData でも、クラウドデータ仮想化サービスの『CData Connect Cloud』において、GPT を使った日本語を含む自然言語でのプロンプトからデータ分析SQL を自動生成する『AI Generator 機能』を発表しました。

私自身がライティングや英語コンテンツの翻訳をする中で、生成AI には驚かされます。しかし、ご存じの通り、生成AI は「1-2割は推測を含む情報であり、人間のチェックが必要」という状況です。となると曖昧な1-2割を見分け、修正のための調整を行って8割の作業の生産性を爆上げする一流の仕事と、AI でも対応ができる8割の作業としての仕事しかできない二流・三流に分かれてしまうことを強く感じます。

残る1-2割に必ず入る「データからインサイトを得る」仕事

クリエイティビティを発揮しなければならない「データからインサイトを得る」仕事はAI に代替されないものでしょう。CData のお客様は、コピー&ペーストではなく、データを自分で触り、その中からビジネスの成長に必要なインサイトを見つけ、ビジネスを推進していくことを目指されています。CData はリアルタイムコネクティビティ(コネクタ、データ仮想化、継続的レプリケーション)を提供することで、お客様の作業的な側面の多いデータの取得作業、およびAPI 接続などの技術的なチャレンジにかける工数・コストをミニマイズします。お客様は、機械・プログラムでもAI でもできない、人間が行うインサイト抽出、ビジネス判断、人と人とのすり合わせなどのより付加価値の高い業務にこそ力を使っていただけることを願っております。

CData のチャレンジ

企業に使用されるSaaS の種類は引き続き増加し、レガシーのシステムは継続利用され、認証・セキュリティなどは多様化・高度化していくなどデータ接続の技術的な難易度は上がるばかりです。また、お客様のビジネスのスピードそのものが加速しています。CData は、国内外の連携データソースの拡充、高度な認証・セキュリティへの追従、エンタープライズの要望の耐えうる機能と管理メソッドを提供できるよう、不断の努力をして参ります。

また、Salesforce、Google、TIBCO をはじめとするグローバルなパートナー、日本でも多くのパートナー製品へのコネクティビティ機能のOEM を通じて、お客様がどのような製品を使っていてもストレスなくリアルタイムデータ連携により業務データにアクセスできる未来に一歩でも近づければと考えています。

CData Software は、グローバルで、日本で、そしてアジアでお客様のビジネス成長をサポートして参ります。

CData Software Japan 合同会社
代表社員 職務執行者 疋田 圭介

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