Dynamics 365 のイベント『Direction ASIA 2023』に参加してきました

by Jonathan Hikita | 2023年04月30日

4月27-28日にタイのバンコクで開催された『Directions ASIA 2023』に参加してきたので、その様子をレポートします。私の目的としては、APAC でのドライバーの協業先・OEM 先の開拓です。タイ・ベトナム・台湾あたりからCData のライセンス購入やパートナーシップが増えており、「これは、アジアが大きなビジネスチャンスになってきているのではないか」ということで、思い切って飛び込んでみました。

私自身、アメリカのイベントには何度も参加しているのですが、それと比べても学びの多い素晴らしい体験でした。きっと来年も参加するだろうな~という感想です。

Directions ASIA とは?

Directions ASIA は、Microsoft 『Dynamics 365』をはじめSMB 向けビジネスアプリケーションに関するイベントで、ASIA、North America、EMEA の各地で開催されています。

https://directions4partners.com/events/directions-asia-2023/

マイクロソフトさんとコミュニティの共同再開のイベントです。フォーカスはDynamics 365 ですが、ほかにも切っては切れないPower Platform 製品などトピック満載です。

目的は、みんなでナレッジをシェアしちゃう、お互いに繋がろう、というものです。パートナー向けイベントという形でリード獲得というよりも協業というところも日本にはあんまりない感じのユニークなイベントです。

コロナの間にはリアル開催できなかったとのことで、コロナ禍後に4年ぶりのリアル開催ということです。参加者が510名、150社ですか。いいサイズのイベントですね。ホテルのワンフロア使えて、これ以上多いとあんまり話せないので。

場所はバンコクの南側のホテルでした。

CData は、Dynamics 365 のコネクタを提供

弊社では、Dynamics 365系を含め、SaaS やアプリケーション向けのODBC、ADO.NET、JDBC などのコネクタを提供しています。また、Power Apps、Power Automate、Excel などのツールからそれらのコネクタを使えます。このイベントは本当はもっと前に参加してなければならないイベントなんです。

アジアベンダーがアグレッシブ

スポンサー出展ベンダーは、半分強はアジア・オーストラリアベンダーでした。日本でまだ聞かないベンダーも多いですが、ドンドン伸びている感じです。「Dynamics BC のパートナー」と聞くと導入ベンダーかなと思うのですが、特定の業界やオペレーション用にDynamics のプラットフォーム上でアプリケーションを構築して販売しているソフトウェアベンダーという立場の方々が多かったです。トレンド追従ではなく「この分野のプロだから」というところが多くとても自信に満ちた感じでした。

ブロンズスポンサーはこんな感じです。EC 関連、POS、プロジェクト管理、アグリテック、モバイルなどなどいましたね。この「聞いたことないベンダーがガンガン攻めている」というのは本当に驚いたし楽しいことです。国別では、インド、シンガポール、オーストラリアに加えて現地であるタイが結構頑張っていました。

スポンサー一覧:https://directions4partners.com/events/directions-asia-2023/sponsors/

ブーストークがアグレッシブ「あなたは何をしに来たの?」

イベントがパートナー中心だからかもしれませんが、ブースでの会話が非常に直接的です。日本だと一通り「わが社の製品はこのようなことができまして(3分経過)、デモ見ますか?」という説明があってというスタイルが一般的です。ところがほとんどすべてのブースで「ウチの製品は、このフィールドです(15秒)、あなたとはどんなビジネスができますか?」と30秒で切り込んできます。

こんな感じです:
相手:「「ウチの製品は、このフィールドです(15秒)、あなたとはどんなビジネスができますか?」
私:「このイベントへの参加ははじめてで、まずは調査というところです。」
相手:「(意味わからん。時間の無駄か)で、あなたは何をしに来たの?」
私:「APAC でOEM パートナー探したいんだ(いいのか会って45秒でこんなギラギラしたこと言っても)」
相手:「へ~、あなたの立場は?」
私:「Managing Director for APAC です。」
相手:「おお、良く来た。さあ、もう少し製品の話をしようじゃないか!!」

これですよ、これ。超楽しいじゃないですか!このスピード感とアグレッシブさ。目的をもって話を動かせる人と思うとすごいペースで話が進んできます。

ちなみに、イベント翌日には日本に帰国しましたが、飛行機から降りたらLinkedIn でメッセージがガンガン来ていてすでにビジネスの話が進んでいます。もうスピード感で私が押されています。このアグレッシブさは日本の企業が失くしているものだと思います。なんか目を開かせられた思いです。

ちなみに欧米勢は日本をスキップ

もちろん欧米系のベンダーも来ています。多くの企業はシンガポールとオーストラリアに拠点を作っています。すでにタイにもアジア第二拠点を作っている企業も多かったです。で、日本はというと「日本はいつか行きたいけど、言語の問題とビューロクラシー(官僚的な手続きや企業文化)があって、まだ行ってないんだ。」という回答。つまり、超大きくなった外資しか日本には入れない感じで、中堅レベルの外資IT ベンダーはすでにシンガポールを中心にアジアで着々と伸ばしているんだなぁ。

ここからの学びは①そういう企業を日本にフィットさせることで参入をさせることに価値がある(ただし、スピード面で他のアジア拠点と伍していかないといかん)、②そろそろ日本スキップされていることを肝に銘じてビジネスのスピードと慣習を変えないといけない、ということだと思いました。

セッション登壇してきました!

室長ことTechnosoft Automotive の吉島さん(Microsoft MVP for Business Applications| Microsoft Regional Director)に誘っていただき、りなたむ(中村)さんと一緒にセッション登壇させていただきました。Dynamics BC とPower Apps、Power Automate での連携を含むセッションです。

もう前々日、前日と夜までセッション準備です。普通のBC のAPI ではなく、OData でしか触れないエンドポイントを使うシナリオで何時間も頑張ったのですが、仕様でOData オブジェクトは書き込みが一部出来ない(あとでマイクロソフトの人にアタックして質問したが、ページオブジェクトの設定により書き込みができないものがあるとのこと)ということで、CData Connect シナリオが断念。でも、セッションに向けてあーでもない、こーでもないと試行錯誤することが学びなんですよね。そしてPower Apps、Power Automate 全然優秀で、ネイティブコネクタでやりたいことがたいていできてしまった(笑)。

当日はライブコーディングということで、りなたむさんが大汗をかいてがんばりました。私は実況中継役。多くの方にセッションにきていただけてうれしいですね。海外セッションぜんぜんいける!という感触を得ることができました。やればできるですね。

そして、「盛り上げるために、日本チームということで、りなたむさんの日本バイクの旅、とジョナサンの娘との空手ビデオをながそうぜ」ということで、スクリーンで空手デビュー。娘もデビューでした。許可をありがとう。

Directions ASIA は楽しさ満載!

まずタイというロケーションがいいですね。気温は38℃(仙台を出てきたときは朝5℃だった)ので、夏って感じでしたが、熱気にちょうどよくタイは発展してます。ホテルはキレイだし、果物はおいしいし。朝早起きしてチャオプラヤ川の朝日の写真をパシャリ。

チャオプラヤー川からの朝日

イベントというと、ホテルのケータリング飯だと思うでしょ?ところがリバーサイドのレストランですよ。食べ物はエビや牡蛎に加え、グリルで肉がごっそり!そしてもちろんアジア系のヌードルやらいろんな料理が。これは贅沢です。

しかも昼間に仲良くなったみんなとワイワイ会話です。ほんとに固まらずに多国籍で仕事のことからプライベートまでたのしくお話。雑談力もみんな強いな~ 英語でもちろんやっていけますが、現地語とかを喋れると盛り上がりますね。私もインドネシア語で久しぶりに話ができてよかったです。「ジョナサン、あんた本当に日本人?こっち(東南アジア)の匂いしかせんぞ。」と言っていただき、仲間にしてもらえた感です。感無量です。

みんなでリバーサイドのレストランでパーリー

最後に、Mr.Dynamics 室長のプレゼンス高すぎ

室長こそ吉島さんですが、長年Dynamics 365 をやっているということは知っていましたが、本当にこのコミュニティで尊敬されている有名人でした。「日本だけじゃなく、Mr.Dynamics といえばRyo Yoshijima」です。いろんなキーパーソンを紹介してくれたのはもちろんなのですが、私が単独で話をしていても相手から「日本から来たんだ!それならRyo(吉島)を紹介してやるよ!」と言われることが何度もありました。本当にコミットすれば日本人でも海外のコミュニティで尊敬されるプレゼンスを確立できる、ということに気づかされました。

本当に誘ってくれて、溶け込めるようにヘルプをいただけた室長には感謝です。

室長のブログを是非お読みください:https://dx365jp.com/2023/04/29/thailand_biztrip/

最終日には室長の今のお仕事のTechnosoft Automotive さんとカニカレーでした。じつは、昔インドネシアつながりでここの会社の社長さんにお世話になったこともある不思議な縁の企業です。自動車ディーラー向けのシステムでアジアを制覇されている企業です。超要チェックですよ!

Technosoft Automotive のソリューション

最終日は室長がCOO をされているTechnosoft の皆様と

ということで、みんな日本だけじゃなくてアジアいきましょうよ!来年は行きたい方がいたら一緒に是非いきましょう!

関連コンテンツ

トライアル・お問い合わせ

30日間無償トライアルで、CData のリアルタイムデータ連携をフルにお試しいただけます。記事や製品についてのご質問があればお気軽にお問い合わせください。