CData Arc を AWS EC2 Amazon Linux で構成する

by 杉本和也 | 2020年10月23日

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こんにちは。CData Software Japan リードエンジニアの杉本です。

今日はいくつかパターンのあるCData Arc構成方法の一つをご紹介します。

CData Arcの構成方法

CData Arcでは現在 .NET ベースの「Windows版」とJavaベースの「Cross-Platform版」、およびCross-Platformを予めAMIイメージとして提供している「Amazon AMI版」の3種類が提供されています。

arc.cdata.com

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今回はその中でも「Cross-Platform版」を使って、自前でAWS EC2を構成し、展開する方法を紹介したいと思います。

なお、細かな構成方法は以下のヘルプにも掲載されています。

cdn.arcesb.com

Cross-Platform版を構成するにあたって

Cross-Platform版は現在大きく分けて2種類の構成方法があります。

一つはCData Arcに予め組み込まれている組み込みJetty サーバーを使うパターン

もう一つはユーザーが任意のJava Servlet コンテナ(Tomcat、JBoss、WebLogic、WebSphere、またはJetty)を使うパターンです。

CData Arcをダウンロードすると、以下の2種類のファイルが混同されており、「setup.jar」を実行すればそのままマシンにCData Arcがインストールされますし、

Tomcatなどに「datasync.war」を配置すれば、そのままその Java Servlet コンテナ上でCData Arcが利用できるように展開されます。

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今回は手軽に実施できる前者のパターンで解説します。

手順

CData Arcのダウンロード

まず、CData Arc本体を入手します。以下のURLからダウンロードに移動し「Cross-Platform版」をダウンロードしてください。

https://www.cdata.com/jp/sync/

ZIPファイルを解答すると、以下のファイルが展開されますので、前述の通り「setup.jp」ファイルをこの後利用します。

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なお、EC2 にこの後このsetup.jpファイルをアップするのですが、今回はwgetコマンドでEC2上にダウンロードするので、予め私はAmazon S3にアップロードしておきました。

AWS EC2 Amazon Linux の立ち上げ

次にAWS EC2のインスタンスを立ち上げます。

なお、今回は最小環境で構成しますが、必要な性能要件は利用するデータソースや頻度、求めるパフォーマンスによって異なります。

最低限必要な環境要件は以下のURLから確認してください。

http://cdn.cdata.com/help/ASE/jp/sync/Server-Administration.html

今回はベーシックな「Amazon Linux 2 AMI(HVM) SSD Volume Type」

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無料利用枠の対象である「t2.micro」で立ち上げました。

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環境構成で唯一注意したい点はセキュリティグループの設定で開けるポートです。8080ポートで接続することになるので、以下のようにカスタムTCPでポートを許可しておきましょう。

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環境構成後、SSHで接続しますが、今回はお手軽な EC2 Instance Connect で行いました。

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JDK Install

まず、JDKをインストールします。今回は手軽にインストールできる yum から「java-1.8.0-openjdk」をインストールしました。

sudo yum install -y java-1.8.0-openjdk

CData Arc

javaをインストール後、tomcatのWebAppsフォルダにCData Arcのsetup.jarファイルを配置します。

sudo wget https://XXXXX.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/CData Arc/setup.jar

配置後、setup.jarを実行することで、セットアップが開始されます。ダイアログに従ってセットアップしてください。

sudo java -jar setup.jar

CData Arcのサービス登録は「/opt/arcesb/service.sh」を実行することで登録できます。

cd /opt/arcesb/
sudo ./service.sh
sudo systemctl status arcesb.service
sudo systemctl start arcesb.service
sudo systemctl enable arcesb.service

また、ログインユーザーのパスワードは「arcesbRealm.properties」ファイルで変更できます。

sudo vi /opt/arcesb/arcesbRealm.properties

構成完了後、EC2のアドレスの8080ポートにアクセスすることで、以下のようにCData Arcの画面が表示できます。

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その他

もし対象環境でSSL/TLSを利用したい場合は以下の設定も必要です。

http://cdn.cdata.com/help/ASE/jp/sync/Java-Edition.html#ssltls-%E3%81%AE%E6%9C%89%E5%8A%B9%E5%8C%96

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