Box 上のExcel ファイルをオンプレミスデータゲートウェイを経由して定期的にPower BI サービスにパブリッシュする

小野未雅
2023年08月04日

はじめに

こんにちは!カスタマーサクセスの小野です。

すでに数多くのデータソースがサポートされているPower BI に、CData Power BI Connector をご利用いただくと、さらにPower BI でサポートされていないデータソースにもアクセスすることができるようになります。

今回は、お客様よりお問い合わせをいただくことがある、「Box のデータをオンプレミスデータゲートウェイを経由して定期的にPower BI サービスにパブリッシュする」ご利用シナリオを、Box のExcel ファイルを例にご紹介します。

本記事で実現できること

Box 上のExcel ファイルをオンプレミスデータゲートウェイを経由して定期的にPower BI サービスにパブリッシュする

前提

  • CData Excel Power BI Connector (30日の無償評価版あり)
  • Power BI データフロー を利用できるPower BI のライセンス
  • Power BI オンプレミスデータゲートウェイをインストール可能なWindowsマシン
  • Box への接続環境

手順

1.CData Power BI Connector for Microsoft Excel のインストール・設定

こちらのWebサイトからインストーラをダウンロードします。30日間の無償トライアルライセンスが提供されますので、ぜひお手元で試してみてください。

https://www.cdata.com/jp/drivers/excel/download/powerbi/

2. Box 内のExcel へコネクション設定

インストール後、ODBC データソースアドミニストレーター(64ビット)をメニューから開き、「システムDSN」>DSN名「CData PBI Excel Sys」>「構成」の順に進みます。

接続設定の画面が表示されるので「URI」の項目にBox上の対象ファイルを指定します。「box://」に続けて、フォルダパスとファイル名まで指定してください。

「Connection Type」には、「Box」を指定します。

合わせて「Initiate OAuth」のプロパティに「GETANDREFRESH」を指定ください。

そして、下記のように「OAuth Settings Location」で認証情報の保存先ファイルパスを指定いただいた後、「接続テスト(T)」をクリックして認証を行います。

※OAuth の認証情報を保存するファイルをこんな感じで、作成しておきます。

DSN構成画面に入力後「接続のテスト」をクリックすると、以下のようにブラウザが立ち上がり、Boxへの接続許可を求められます。内容を確認してBoxへのアクセスを許可してください。

接続が成功すると、下記のようにブラウザが立ち上がります。

「接続テストに成功しました。」のOKを押して、下記を「OK」を押します。

続いてこちらも「OK」を押します。

これでBox 内のExcelへ、接続設定が完了しました。

3.オンプレミスデータゲートウェイのインストール・設定

標準モードのオンプレミスデータゲートウェイをインストールします。
Power BI ゲートウェイ | Microsoft Power BI

(参考)オンプレミス データ ゲートウェイをインストールする | Microsoft Learn

上記をインストールいただき、同様にカスタムデータコネクタを設定します。

「C:\Program Files\CData\CData Power BI Connector for Microsoft Excel」を直接指定していただき、「CdataExcel」が表示されるかをご確認ください。

次に、Power BI サービスで「設定」→「接続とゲートウェイの管理」をクリックします。

On-Premises data gateway が正しくインストールされていれば、オンプレミスデータゲートウェイ項目に作成したゲートウェイが表示されますので、ゲートウェイを選択して「設定」をクリックします。

「ユーザーのクラウドデータソースが、このゲートウェイクラスターを介して更新することを許可します。」と、「ユーザーのカスタムデータコネクタが、このゲートウェイクラスターを介して更新することを許可します。」にチェックを入れ、「保存」をクリックします。

上記の設定を行い、オンプレミスゲートウェイと接続された状態で「+新規」をクリックすると、ゲートウェイクラスター名でオンプレミスゲートウェイが選択できるようになります。接続の種類では「CData Power BI Connector for Microsoft Excel」を選択してください。

以下のようなかたちで、新しい接続を作成します。

データソースが追加されたら、状態の更新アイコンをクリックし「オンライン」と表示されれば設定完了となります。

4. Power BI サービスでのデータフロー作成・スケジュール設定

左タブのワークスペースを開き、「+新規 > データフロー 」を開きます。

「データフロー の作成を開始する」にて「新しいテーブルの追加」をします。

データソース 一覧内の「ODBC」を選択します。

ODBCの接続設定を以下の通りに設定して、「次へ」を選択します。

・ODBC接続文字列: DSN = CData PBI Excel Sys  
※Power BIコネクタでカスタムコネクタとして登録しているデータソース のDSN名をセットしてください。
・オンプレミスデータゲートウェイ:既に作成したゲートウェイを選択します
・認証の種類:匿名

「PowerQuery - データの選択」画面に切り替わります。左側のエクスプローラで「ODBC > CData > Excel」フォルダを開くとCData Excel Power BI Connector で接続しているBox 内のExcel におけるテーブルリストが表示されます。

※データを変換する対象テーブルを選択すると右側にプレビューが表示されます。

「データの変換」ボタンをクリックして次に進みます。

「PowerQuery - クエリ」画面に切り替わります。

必要に応じてデータ加工を行い「保存して閉じる」をクリックします。
今回は、シート名を「Sheet1」から「Box_Excel」 に変えてみました。

データフロー に任意の名前を入力して「保存」します。

作成したデータフロー は、ワークスペースで確認できます。

作成したデータフロー に自動でデータを最新化するスケジュールを設定してみます。
上記画面のデータフロー「Box_Excel」から「更新のスケジュール設定」>「ゲートウェイの接続」>「最新の情報に更新」の順にボタンをクリックします。


情報更新スケジュールの構成で、データを最新の状態に保つスライダーを「オン」にして、更新の頻度とタイムゾーンを設定します。本設定で、毎朝6時に本データフロー内のデータが最新化される処理が自動で行われるようになります。

まとめ

Box 内の指定したExcel ファイルが定期的にPower BI サービスに自動更新されるようになれば、本データフローの最新のデータを利用したレポートを作成してチームで共有することができます。Excel Power BI Connectorは、こちらよりダウンロードしてご利用いただけますので、ぜひお試しください。

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