CData Arc ハンズオンテキスト(シナリオ2-1)

by 色川穂高 | 2023年10月25日


 
この記事では「CData Arc ハンズオンセミナー ~はじめてのCData Arc~」の「シナリオ2-1」について進めていきます。
 
   

ハンズオンのシナリオ

 
クラウドストレージやFTP/SFTP でのファイルベースの連携は、よくあるシナリオです。CSV やTSV に限らず、オフィスドキュメントなどファイルベースでのデータ連携は業種を問わず行われています。
 
CData Arc のMFT(Managed File Transfer)コネクタは、FTP / SFTP やAS2 / AS4 などのファイル転送プロトコル、Amazon S3 / Azure Blob / Google Storage やBox / Dropbox / Google Drive / SharePoint などのクラウドストレージとのファイル転送をシンプルな設定で実現できます。
 

 
  
このシナリオではBox から取得(ダウンロード)したファイルを、ハンズオン環境のファイルシステムに出力します。
 

 
   

Box の構成

 
このシナリオでは、Box にあるCSV ファイルを取得(ダウンロード)します。
 

 
 

ローカルストレージの構成

 
このシナリオでは、ハンズオン実行環境のローカルストレージにCSV ファイルを出力します。
  

 
  

連携フローの概要

 
このシナリオでは、このような連携フローを作成していきます。
  

 

コネクタ 設定内容
1 Box Box からCSV ファイルを取得(ダウンロード)
2 File 外部ディレクトリにファイルを出力

 
  

ワークスペースの作成

 
CData Arc では、フローキャンバス上で目的の異なる連携フローを分離できるように、任意の「ワークスペース」を作成することができます。ワークスペースを作成するにはフローキャンバス右上の「ワークスペースを作成」をクリックします。
  

 
ワークスペース名には任意の名称を設定することができます。何のためのワークスペースか、分かりやすい名前を設定します。ここでは「Box_to_File」と設定します。
  

 
このシナリオでは、この「Box_to_File」ワークスペースにフローを作成していきます。
 
  

Box コネクタ

 
最初に「Box からCSV ファイルを取得(ダウンロード)」するBox コネクタを設定します。この連携フローのはじまり(起点)となるコネクタです。
  

 
  

配置

 
Box コネクタは「MFT」カテゴリに含まれています。「MFT」カテゴリから「Box」を選択してフローキャンバスへ配置します。
 
 

 
コネクタID には任意の名称を設定することができます。何を行うコネクタか、分かりやすい名前を設定します。ここでは「Box_File_Download」と設定します。
 

 
  

接続

 
最初にBox への接続を確立します。Box コネクタでは、Box との接続をOAuth 認証で確立します。「接続」をクリックすると、ブラウザが起動しBox のログインページが表示されます。
 

 
以下の情報を入力して承認します。
 

メールアドレス ハンズオン環境のクレデンシャル情報に従って設定します
パスワード ハンズオン環境のクレデンシャル情報に従って設定します

  

 
Box アカウントへのアクセスをCData Arc に許可するか確認されます。「Box へのアクセスを許可」します。
 

 
「Success!」と表示されれば成功です。
 

 
 

受信(ダウンロード)設定

 

CData Arc のBox コネクタでは、Box からのファイル受信(ダウンロード)やBox へのファイル送信(アップロード)を行うことができます。

 

このシナリオでは、受信(ダウンロード)に必要な以下の情報を設定をします。

 

リモートフォルダ Handson
ファイルマスク *
 
 
  
CData Arc のBox コネクタには、前回ダウンロードして以降に更新のあったファイルのみを取得する「キャッシング」機構が備わっています。デフォルトで「タイムスタンプ比較」によるキャッシングが有効になっていますが、このハンズオンでは無効にしておきます。

 

 

「変更を保存」をクリックして、コネクタの設定を保存します。これでBox コネクタの設定は完了です。

 

 
  

取得(受信)のテスト

 

実際にファイルを受信(ダウンロード)できることを確認してみます。「アウトプット」タブの「受信」をクリックします。

 

 

Box コネクタでは、受信(ダウンロード)したファイル単位にメッセージファイルとして生成されます。

 

 

メッセージファイル名をクリックすると、データを確認することができます。

 

また各レコード左端の「+」で展開すると、CData Arc が自動的に付与するメッセージファイルのメタデータ(メッセージヘッダ)やログの内容を確認することができます。メッセージファイルやログはダウンロードすることもできます。

 

このようにCData Arc ではコネクタ単位に設定や動作を確認しながらフロー作成を進めることができます。

 

テストで取得(受信)したメッセージやログは、選択して「削除」できます。

 

 

 
 

File コネクタ

 

次に「Arc の外部ディレクトリにファイルを出力」するFile コネクタを設定します。この連携フローのおわり(終点)となるコネクタです。

 

 
 

配置

  

File コネクタは「コア」カテゴリに含まれています。「コア」カテゴリから「File」を選択してフローキャンバスへ配置します。

 

 

コネクタID には任意の名称を設定することができます。何を行うコネクタか、分かりやすい名前を設定します。ここでは「File_Write」と設定します。

 

 
 

パス設定

 

CData Arc のFile コネクタでは、パスとして指定した外部ディレクトリにあるファイルを取得(受信)したり、ファイルを出力(送信)したりすることができます。

 

このシナリオでは、受信(ダウンロード)に必要な以下の情報を設定をします。

 

パス C:\Handson
 

 

「変更を保存」をクリックして、コネクタの設定を保存します。これでFile コネクタの設定は完了です。

 

 
 

フロー設定

 

コネクタ間の流れを設定します。「Box コネクタからFile コネクタ」にフローをつなぎます。

 

 

これでBox コネクタで取得(ダウンロード)されたファイルが、File コネクタで指定したパスへ出力(送信)されるようになります。

 
 

フローの実行

 

これでシナリオの連携フローが完成しました。連携フローを手動で実行するときは、起点のコネクタでデータをアウトプット(受信)します。Box コネクタの「アウトプット」タブで「受信」を実行します。

 

 

 

 

実行結果の確認

 

受信に成功(Success)したメッセージファイルは、オートメーションの機構により、後続のFile コネクタに渡されます(インプットされます)。File コネクタの「インプット」でBox コネクタから渡されたメッセージファイルが外部ディレクトリへ出力(送信)されていることが確認できます。

 

コネクタ実行履歴の右端に表示される「詳しくはこちら」から、ログページ上で「フローの一連の流れ」として確認することもできます。

 

外部ディレクトリを確認してみます。Box コネクタで取得したCSV ファイルが出力(送信)されているかを確認します。

 

 

 

フローの自動実行

 

CData Arc にはスケジューリング実行するための機能が標準で搭載されています。開発・テストが完了した連携フローを自動で定期的に実行したいときに便利です。スケジュール実行はフローの起点となるコネクタで「受信オートメーション」を有効にすることで設定します。

 

 

このシナリオのフローを、1時間に1度、毎時0分に自動実行する場合は、Box コネクタの「オートメーション」タブで下記のように設定します。
 
受信 有効
受信間隔 Hourly
毎時何分 0
 
 

ここまでのまとめ

 

これで「CData Arc ハンズオンセミナー ~はじめてのCData Arc~」の「シナリオ2-1」が完了しました。

 
 

シナリオ2-1
 
 

この記事では CData Arc™ 2023 - 23.3.8698.0 を利用しています。

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